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*以下の山名・地名考は、「比叡山系を歩く」(2003年)より抜粋して掲載しています。
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ran04_2_1t みやめずら           (560m)

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宮メズラ
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*宮メズラの尾根より比良山系を望む
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 山名の由来は明確でない。北山クラブによる『エアリアマップ京都北山1』にその名が見えるだけで、同クラブの他の著書には記載されていない。
 北面の標高500m近くまで土砂の採取が行なわれており、花折峠(高坂峠)やその峠道から望むと痛々しい姿になっている。
 北側にある途中は、無動寺を開創した相応和尚によって、葛川明王院と無動寺の中程にあることから生まれた地名(『近江輿地志略』)とされ、橡生とも書いた。
 ここは、京都と若狭を結ぶ若狭街道(敦賀街道)が通っており、また、和邇(志賀町)に至る若狭別街道の分岐点でもある。今も昔も交通の要衝であることに変わりはない。
 その三叉路に、現在は上半分が欠損した「右 京道、左 堅田」の石造道標〔1778(安永7)年、桑村彦右衛門建立〕が建ち、その往来の重要さを偲ぶことができる。
 花折峠より流れる途中川と、西から下ってくる西出川の合流点より東の小高い丘には、「途中の堂」として親しまれる勝華寺がある。ここは、葛川夏安居(葛川参籠)の行では、峠越えを前に休憩するところとされており、鎌倉時代の銘が入った水盤(水船)が残っている。

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