探山訪谷[Tanzan Report] |
No.579【ササユリの道】 |
道端に咲くササユリ |
ササユリが、これほどあろうとは。 「紀州富士」(龍門山)はキイシモツケの山というイメージが強い。環境省・和歌山県ともに準絶滅危惧(NT)に分類され、県の天然記念物として貴重な花である。梅雨の中休みに出かけたものの、残念ながら花は終わっていた。今月前半の夏のような天候の影響かもしれない。明神岩から山頂にかけての群生地は見事にその花期を終え、緑の空間に埋もれていた。 ところが、その後を彩る花々が咲き始めており、なかでもササユリが甘い薫りとともに存在感を示している。コース全体を通じて咲いていたが、稜線ではまとまって見られる。濃いめのピンクから白まで、色合いも変化に富み目を楽しませてくれた。最近では近郊の山でなかなか見ることのできない数に、子供の頃の思い出やこれまで出会ったエピソードなど話しに花が咲いた。この日の光景を踏まえると、認識を改める必要がありそうだ。 下の写真はコースで出会った花たちである(2020.6.21)。満開の様子= →「満開のキイシモツケ」 |
左=ヤマホタルブクロ 右=シライトソウ |
左=オオバギボウシ 右=オカトラノオ |
キイシモツケ(右は花が終わった状態) |