「雪舟が見た風景」(No.1058)で取り上げた、大分市美術館からの眺めを実際に見るため、上野ノ森へ行ってみた。 「大分」駅から歩いていくと、丘陵の登り口に掲示板があって散策路が延びている。緑豊かな森を上へ登れば、美術館の建物が目の前にあった。展望がきく場所に移動すると、 “Peak Finder” の俯瞰図に描かれた風景が実際に現れた。 由布岳から内山の稜線が凹凸を繰り返し、前にある高崎山が大きい。場所を変えると鶴見岳も見えた。北側には別府湾の彼方に国東半島が大きく広がり、なかでも両子(ふたご)山が高い。南側は、大分川・大野川流域の山々が限定的だが見える。 屋外彫刻が点在するエリアで時間を過ごし、市街に戻って府内城(荷揚城)にも足を運ぶ。大友氏の後の、豊臣秀吉の時代に始まった築城で、天守をはじめ20以上の櫓を持つ大規模な城だったという。現在は大分城址公園として市民に親しまれている。 天開図画楼(てんかいとがろう)の推定所在地のひとつなので天守台跡へ登るものの、周囲にビルが林立して残念ながら由布岳や高崎山などを確認することはできなかった。 経過報告。『京博』など専門家の鑑定結果を待たなければならないものの、「牛馬山水=春秋山水」図(軸装)は真筆である可能性が高いらしい。楽しみだ(2025.10.28)。 |