探山訪谷[Tanzan Report]
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 No.936【頂山(九木崎)】
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左=九木の入江  右=集落の石段を登って頂山へ向かう
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左=集落の最上部につづく猪垣  右=道標(左 由くの道/右 やま道)
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八鬼山の山稜(登路の伐採跡地から)
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頂山からの眺め(最遠景左手に大台ヶ原山の山稜がうっすら見える)
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左=手前から瀬元鼻と天狗倉山・小山浦狼煙場跡の山稜(遠景は仙千代ヶ峰の山なみ)  右=頂山
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ハカリカケ岩では熊野灘が広がる
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左=古田の分岐にある小祠  右=九鬼崎遠見番所跡に残る瓦
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遠見番所跡周辺の樹林
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巨樹も多い(クスノキ)
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カゴノキ
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左=二号魚見場の眺め  右=二号魚見小屋
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左=大配海岸へ流れ下る谷川  右=降っていくと流れの先に海と空が広がる
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左=山腹のトラバース道  右=殿浜
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左=監視哨跡  右=山腹につづく猪垣
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左=石垣を飾るカニバシャボテン  右=九木の家並み
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左=九木神社の参道  右=九木神社
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龍宮の使者(シンボリックな豊穣・長寿の神)
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九木神社樹叢(天然記念物)
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左=岬神社の参道  右=三思(さんし)ヶ丘
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三思ヶ丘の眺め
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左=岬の灯台  右=岬神社
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左=九木漁港  右=眞巌寺の大クスノキ
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 尾鷲湾の南に位置する九木(くき)崎には、半島の中央に頂(いただき)山があって、海と一緒に楽しめるエリアとして人気を集めている。何より有名なのは、「オハイブルー」と呼ばれる海岸だろうか。
 できるだけ多くの見どころを訪れるため、早めに「九鬼(くき)」駅を出発した。九鬼氏にまつわる土地だけに、戦国時代の水軍はよく知られている。江戸時代には船見番・常燈番が任命され、世襲化していたという。入江の斜面に集まる家屋を抜けると中腹に猪垣が連なり、標高140m付近に古い石造道標が立つ。右が頂山への道だが、左はかつてあった「由くの」へ向かう道である。
 北側から来る林道と出合うと、上部は伐採後の斜面が広がっていた。途中で原生林を経由する道が左に分かれるが、景色がよいので山頂の北西斜面を登る。八鬼(やき)山や尾鷲湾など、すばらしい眺めだ。二等三角点(点名=九木浦)を踏んでからハカリカケ岩に寄る。今度は熊野灘のパノラマが展開する。内陸部に住む者にとって、海の見える山は心躍る時間となる。
 尾根から谷筋へ降ると水量の多さに驚く。さすが多雨地帯。渇水期でも大きな音が響いていた。古田の平坦地から九鬼崎遠見(とおみ)番所・常燈場・狼煙場と二号魚見小屋を往復する。付近の樹林には巨樹も多く、その自然環境に目を見張る。説明版によれば、海岸防備と船舶の安全を守るため、江戸時代に九鬼嶋之助家が給米15石で務めていたようだ。
 古田から谷の右岸を少し降ると大配(おはい)海岸への道が分かれる。急に人の数が多くなり、姿を追って岩場の先端まで行き海を眺めた。分岐点まで登り返し、トラバース道を西に進む。アップダウンがけっこうあって時間がかかる。西側の殿(との)浜にも立ち寄り、猪垣を越えると監視哨跡の道が海側へ分かれた。煉瓦と欠けた器などが残っていた。時間の関係で網干場(あばば)は割愛し、九木神社・岬神社・眞巌寺に寄ってから駅へ戻る(2024.3.16)。
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頂山(左)と九木の集落
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