登山講座で養老山地の南端にある多度(たど)山へ出かけた。季節のよい春先を予定していたが、天候など諸々の事情で延期になっていた。今回は逆に暑さ対策などをしなくてはならず、なかなか思うようにはいかない。南からの湿った空気と寒気の影響で雷雨の危険性もあるが、無理をせずに周回しよう。 「多度」駅から多度大社への街道で宮川にある清めの池に向かい、愛宕神社の参道を山上公園めざして登る。すぐにヒルがズボンに付き、山道には血を吸って動けなくなった大きなものも現れた。雨上がりの高温多湿。条件が整っているので、頻繁に体をチェックするしかない。広葉樹林になって、気持ちにもやっと余裕が出てくる。 二等三角点(柚井村)のある山頂で休憩。展望台からは木曽三川が眼下に横たわる。ここ三本杉(神木)は、かつては米相場の中継地点だった。背後に高峯神社が祀られている。傍には「多度両宮参拝山道」の道標が立っていた。 林道を石津御嶽(いしづおんたけ)方向へ進み、多度峡へ下る「瀬音の森コース」を下山する。途中の「海の見える展望所」からは伊勢湾を望むことができた。西谷左岸は険しい地形で、岩場にはヒトツバが群生する。折り返して河鹿橋を渡り、右岸を進むと多度峡天然プールだが、どこも閉鎖され立入禁止になっていた。さぞ、夏は賑わったことだろう。多度大社の鳥居から「上げ馬神事」が行なわれる坂の横を上って本宮(多度神社)・別宮(一目連=いちもくれん=神社)に参拝する。 下山後あれほど念入りに確認したのに、帰宅後ヒルを一匹連れ帰ったことが判明。アレルギー体質のため、養老山地は寒い季節しか行けないことを再認識した(2023.9.12)。 |