登山講座で久しぶりに泉南の山へ出かけた。めざすピークは太尾(ふとお)ノ頭で、和泉葛城山の前衛にあたる。あまり知られていないエリアだが、『大阪府少年自然の家』に隣接するので、山上からの眺望を期待して冬に行こうと考えていた。 水間鉄道の水間観音駅から少年自然の家まで巡回バスに乗車し、施設の東登山道を登る。尾根を直登するので、けっこう厳しいコースだ。施設内の樹林は雰囲気もよく、ヤマモモやウバメガシ・マテバシイなどを目にする。展望台で昼食を兼ねて大休憩。 食後は背後の植林地を尾根に出て、567mのピークをめざす。作業用の踏跡はあったものの、山名表示のプレートなどは何もなかった。近郊の山では珍しい。展望台まで戻り、西登山道で下山する。 時間的に余裕があるので、近木(こぎ)川流域から低い峠を越えて秬谷(きびたに)川流域に向かう。根福寺(こんぷくじ)城々主の墓が共同墓地にあるらしい。「殿の墓」と伝えられるもので、探すと五輪塔が彫られた素朴なものだった。下流にある千代(貝塚の遊女。文化年間)の墓にも寄る。その後、貝塚から紀州への街道風景を感じながら、水間寺を経て水間観音駅まで歩く。水間観音では、聖観世音が現れたとされる滝を訪ねた(2022.12.27)。 |