探山訪谷[Tanzan Report]
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 No.801【三重嶽】
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左=角川の集落  右=ロックフィル式の石田川ダム
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石田川ダムの堰堤から望む比良山系(遠景左はリトル比良〜釈迦岳。中央は蛇谷ヶ峰。右手にツルベヶ岳・武奈ヶ岳。中景右は西峰山)
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上流方向を望む(石田川ダムの堰堤から)
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左=ジャクエツアザミ(アシウアザミ?)  右=ワサ谷左岸尾根の登路
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三十三間山(右)から轆轤山に下る尾根。遠景左手は若狭湾と御神島・常神半島(『高島トレイル』との合流点で)
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三重嶽
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左=稜線のスギ  右=トリカブト
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若狭側の山々(遠景左手の最高峰は百里ヶ岳。手前の左は駒ヶ岳。中景右手に千石山の山稜。最遠景右手は八ヶ峰から長老ヶ岳の山なみ)
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855m標高点南側の池
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北側の池(背後は855m標高点)
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三重嶽頂上から横山岳(最遠景左手)・墓谷山(遠景中央)・乗鞍岳(中景後の左)・大谷山(中景前の右)などを望む。前は近江坂の稜線
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琵琶湖と竹生島。中景左手は東山。遠景左手に伊吹山がかすかに見える(三重嶽頂上から)
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左=南尾根のブナ  右=ヌタ場
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大御影山(左)から近江坂の稜線が長く伸びる
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 野坂山地の最高峰として、三重(さんじょうが)嶽は大きな山容を誇る。滋賀県の山に関心がある方なら、はずせない山のひとつといえよう。『分県登山ガイド24 滋賀県の山』(山と溪谷社)で、記載のない理由を聞かれることがある。その際は、掲載基準を満たさない難しい山だと説明しているものの、内心は誌面にほしい一座である。
 高校時代の「北山三十山」で、この山をはじめて知った。初心者にとって、薮や雪に阻まれる山域は大変だった。まだ、三角測量の櫓が一部残っていた。その後も沢登りや近江坂とつないで何度も登ったが、ゆったりとした地形は気持ちをも変える。山体の大きさに当初から特別な思いを抱いてきた。
 本州の脊梁である中央分水嶺に『高島トレイル』が開かれ、山を取り巻く環境はすっかり変わったので、様子を確かめに行く必要を近年は感じていた。日帰りで登るコースとしては、石田川ダムを起点と終点に、ワサ谷左岸から812m標高点に向かい、西側から山頂に達したあと南尾根を降って角川(つのかわ)林道で戻るのがよいのではないか。距離と標高差はあるが、山上にたたずむ池やブナ林をめぐる見どころの多いコースになろう。そんなシナリオのもと久方ぶりに出かける。
 林道から尾根への取り付きは草が茂っているものの、急坂の道は安定している。812m標高点南側のピークで稜線に達し、640mの最低鞍部までいったん降る。谷の源頭の広い尾根でわずかに水の残る池があったり、地形図では広い尾根が実際には小道の幅しかなかったり変化に富む。855m標高点の前後に池があって、青空を水面に映していた。山頂近くはなだらかな地形が広がり樹林の雰囲気もよい。大御影山からの道が合流すると二等三角点の頂上に着く。
 下山はノトマタ谷のコースへ少し迂回して南尾根に入る。ところどころで展望のきく場所があり、しばらくして周囲が泥だらけのヌタ場と出合う。標高700m付近より植林が目立つようになり、広い尾根から西側斜面への降り口を慎重に確認して落合近くの林道へ降り立った。やはりと言うべきか、初心者だけで周回できるほど易しいコースでなく、『高島トレイル』ですら読図ができないと事故に結びつきかねない状況である(2022.9.16)。
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