探山訪谷[Tanzan Report]
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 No.778【大岩神社の再生を願う】
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左=車道側の鳥居  右=本殿
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参道から本殿を見上げる(手前の鳥居は朽ちて倒壊。亀腹と藁座だけが残る)
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倒壊した参道の鳥居(下の写真は落下した笠木・貫と神額)
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左=1962年に寄進された堂本印象の鳥居(参道の岩滝社)  右=本殿横の鳥居
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大岩山展望台
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 大岩山(京都市伏見区・山科区)の山頂直下にある大岩神社は、「難病の神様」として知られていた。なかでも肺の病気に霊験あらたかとされ、とくに結核の治癒を願う参拝者が多かったといわれる。参道周辺には多くの塚があり、稲荷山さながらの光景が展開する。戦後は抗結核薬(ストレプトマイシン)の普及で感染が激減し、信者や参詣者は減少した。今では神官の姿もなく、境内は荒廃が進むばかりである。
 新型コロナウイルス感染症で肺炎や肺機能の低下が問題にされるなか、注目されるようにできないものだろうか。コロナ禍の時代にマッチしたパワースポットとして、切り口を変えれば復活できる可能性を秘めている。
 日本画家として知られる堂本印象(三之助)と母(芳子)はこの神社の信者だったそうで、寄進された二基の鳥居が現存する。また、山頂にある展望台からの眺めもすばらしく、ビュースポットとしての魅力も備えている。『京都一周トレイル東山コース・伏見深草ルート』になっているので、地元や関係者による新たな活動が期待される。大岩大神の加護かどうかはともかく、私も家族もこれまで感染せずに過ごせている(2022.6.8)。
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