市民の毎日登山が盛んな雄鷹台(おたかだい)山へ、瀬戸内の眺望を楽しもうと入門者向の講座で出かけた。「兵庫百山」にも選定されており、赤穂(あこう)の名山として知られている。コースは、坂越(さこし)側から取り付いて、新四国八十八霊場の巡礼道を「赤穂」駅へ下山する予定だ。これでも短時間で歩けるため、数箇所の寄り道を考えている。 千種(ちくさ)川の右岸を尾根の末端まで進み、後山(おやま)登山口から登り始める。急な尾根ではガレやザレがつづき、慎重に足を踏み出す必要がある。三等三角点の山頂からは瀬戸内側の景色が広がっていた。 昼食後は時間を見計らいながら、高山へ延びる尾根の271.6mピークに行き、途中で展望を楽しむ。そして、横谷の上流にある洞窟(明治時代の鉱脈探査で試掘されたもの)にも立ち寄った。尾根筋に残された照葉樹がよい雰囲気を醸し出している。 山頂が開けた雄鷹台山では、赤穂市街を前に家島諸島や小豆島が浮かぶ。気温と湿度が高かったので、四国までは望むことができなかった。ドウダンツツジの花は見られなかったが、ほかのツツジ類や初夏の草花を確認しながら、石仏が安置された道を御大師堂を経て駅近くに降り立った(2022.5.23)。 |