探山訪谷[Tanzan Report]
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 No.767【天川村から弥山に登る】
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天ノ川(川合)
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大日山(左)・稲村ヶ岳(中央)
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観音峯の山稜(右手)と左手の谷筋は洞川方面〔背後は高山(点名=赤滝)〕
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バリゴヤノ頭(左手)と行者還岳(遠景右)
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荒神岳(遠景左)から陣ヶ峰(遠景中央右手)・高野山の山なみ
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左=淡い緑色に染まる尾根道(頂仙岳近くで)  右=頂仙岳
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左=トウヒ  右=シラビソ
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左=狼平の上部から頂仙岳を振り返る  右=弥山頂上(行者堂)の夕陽
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神童子谷を取り囲む山々(左から稲村ヶ岳・山上ヶ岳・竜ヶ岳・大普賢岳・国見岳・七曜岳・行者還岳)
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大台ヶ原山(左から三津河落山・日出ヶ岳・大蛇煤B前を逆峠の尾根が横切る)
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弥山小屋近くで草を喰むシカ(撮影=2022.5.4)
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 天川村川合から栃尾辻・狼平を経て弥山に至るコースは、50年以上前に初めて登った。季節は同じ5月で、狼平付近からは残雪を踏み抜きながら大変な思いをして登頂した。駆け出しの高校生だったから仕方ないものの、それ以降は沢登り後の下山路として利用している。
 この5月は「大峯奥駈けB」として希望者を募って計画していたが、不都合な要素が重なり取りやめた。一人で出かけるなら距離と時間がかかっても問題ないため、弥山から前鬼まで歩くつもりでいる。また、コースの途中にこれまで未登のピークがあるため、すべて立ち寄ることも予定した。
 川合の三叉路から天ノ川に架かる吊橋を渡って尾根に取りつく。林床には春の草花が見られ、チゴユリ・ミツバツツジ・ミヤマカタバミなどが長い行程を慰めてくれる。標高が上ると、広葉樹林にオオカメノキが白色と緑色に輝いていた。
 尾根を横切る送電線が下部に2箇所あり、川迫(こうせい)川を挟んで稲村ヶ岳を中心とする山々が姿を現す。すばらしい眺めに時間を費やした。高崎横手の手前で頂仙岳(朝鮮ヶ岳)を往復する。ブナからシラビソ(シラベ)・トウヒの樹林になって、気分的にホッとした。1500メートル以上の標高差と12キロメートルある行程のうち、残りの標高差が300メートルほどになる。案内板で日裏山から明星ヶ岳に行くコースが整備されているのを知った。古道の復活だという。
 狼平から獣害防護ネットをくぐって階段を登りきると、台地状になってまもなく弥山神社(天河大辨財天社奥宮)の鳥居前へ着いた。まず頂上に進み、その後は弥山小屋の東側と国見八方覗*で重なり合う山々をゆっくり眺める。見事な風景だ。前日は強風と低温で寒かったらしく、一日出発を遅らせた判断が的中した。
 行者還(ぎょうじゃがえり)岳から弥山までの奥駈けは改めて実施しよう(2022.5.3)。

 *:現地の標石による。地形図では国見八方睨と表記(古くは國見臺と称した)。
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