草原が広がり眺望のよい深山(みやま=京都府・大阪府)には、これまで何度も出かけた。今回は兵庫県との境界(舩谷山)にも行って、「ささやまの森公園」から篠山街道(西京街道・京街道)を少し歩こうという計画である。 亀岡市畑野町の土ヶ畑(どんがはた)へ行くバスは朝が早く、帰途の園部へ戻るバスは夕方しかない。仕方がないので、途中で過ごす時間をたっぷりとる行程にした。るり渓温泉上部の登山口から尾根に取り付くと、やがて周囲が開けてくる。半国山や剣尾山など、周囲の山々がさっそく姿を現した。山頂は360度の眺望で、多紀アルプスの山稜がよく目立つ。六甲・北摂をはじめ丹波の山々が幾重にも波打って連なっていた。 三府県境は林の中の緩やかなピークである。入門者向の講座なので、公園側は距離の短い蛇岩の東尾根を利用する。公園が休園日だったので、八幡谷ダム近くの屋外で過ごした。その後は安口(はだかす)から西野々(にしのの)に向けて旧街道を歩き、美しい農村集落の町並みを体感。宿場のあった福住(ふくすみ)だけでなく、川原(かわら)とともに国の重要伝統的建造物群保存地区に選ばれたエリアは好ましい空気に包まれていた(2022.4.4)。 |