茨木市(大阪府)には、いくつもの自然歩道が整備されている。その一つである鉢伏自然歩道と西国街道をつないで歩いてきた。集合の都合で、「彩都西」駅から出発する。まず、栗生岩阪(あおいわさか)から鉢伏山に登って展望を楽しんだ。アプローチで見えていた竜王山は林に隠れたが、遠くの大阪・京都府境を中心に多くの山々が姿を現す。頂上には朝香宮・閑院宮の登山記念碑(昭和六年)が立っており、雰囲気のよい雑木林が広がる。地元の方々の熱意と活動が実った風景といえよう。 しばし時間を費やし、往路を戻って集落の上部にある稲荷神社から彩都あかね公園をめざす。ここもまた眺望のよい高台で、鉢伏山の背後に石堂ヶ岡の大きな山体が控えていた。隣は物流の拠点になっている大きな建物で、大型トラックが頻繁に行き来する。尾根筋の歩道は歩きやすく、墓地と学校を過ぎると宿久庄(しゅくのしょう)に降り立った。近くに川端康成の旧居跡があり、標石が立っている。 国道171号を横断し、勝尾寺川を渡って西国街道へ入る。郡山宿本陣(椿の本陣)の前から西に進むと、ところどころで旧街道の面影が漂う。大阪モノレールの「豊川」駅まで歩いて解散した(2022.2.7)。 |