探山訪谷[Tanzan Report]
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 No.730【天狗堂とサンヤリ】
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左=君ヶ畑  右=金龍寺(高松御所)
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惟喬親王御陵(背後の左は大皇器地祖神社)
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左=大皇器地祖神社  右=境内のスギの巨木
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左=モミ  右=ブナ
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左から鈴ヶ岳・鈴北岳・御池岳(丸山)・土倉岳と頭陀ヶ平
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左から頭陀ヶ平・天狗岩・藤原岳と治田峠を挟んで銚子岳
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左から銚子岳と静ヶ岳(背後は竜ヶ岳。手前を横切るのはヒキノの稜線)
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左から釈迦ヶ岳・ハト峰と国見岳・御在所山。手前右にクラシの山稜
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左=天狗堂頂上(展望岩)  右=サンヤリへの尾根(風を避けて休憩する)
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左=群生するシャクナゲ  右=サンヤリをバックに天狗堂へ戻る
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天狗堂(サンヤリから)
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サンヤリから望む霊仙山(中景右はヨコネの尾根)
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大中ノ湖・愛知川下流を見下ろす(中景は左から向山・高取と八ツ尾山。遠景は奥島山の山稜と沖ノ島。最遠景は比良山系)
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 茶野(938m)から御池川西岸(右岸)を日本コバへつづく稜線の中ほどに天狗堂がある。標高は1,000mに達しないものの、鋭い山容はよく目立つ。どこから登っても傾斜が強く、大岩が点在するのでなかなか厳しい。サンヤリは仏供(ぶく)サン山とも呼ばれ、天狗堂の北側に位置する二等三角点の置かれたピークである。どちらも、仏教との関連がある名前のようだが、詳しいことはわからない。
 落葉した季節に行こうと考え実施したが、直前の寒波で上部はうっすらと雪化粧していた。主稜の山々が、青空に際立ったスカイラインを描いている。なかなか美しい風景が展開していた。
 登山口の君ヶ畑は、木地師の祖と仰がれる惟喬(これたか)親王が隠れ住んだ土地で、御陵だけでなく住居だった高松御所(金龍寺)や大皇器地祖(おおきみきじそ)神社がまとまって残る。今も轆轤で木材を加工する木地師もおられるようだ。
 参道から尾根に取り付くと、植林の中にモミやブナの木が目につく。上部は徐々に広葉樹の林となり、岩と雪の急坂を慎重に進む。御池林道からの道が合流すると、展望のよい岩がある頂上に着いた。目の前を御池岳や藤原岳の巨体が視野いっぱいに広がる。
 風が強く寒いので、日当たりのよい場所を求めて北側の大岩を迂回しながら下る。サンヤリへの稜線はシャクナゲとイワカガミが多く、花の咲く時期はさぞすばらしい光景だろう。924m標高点を巻いて登り返すと頂上に達した。北側の樹間から霊仙山や湖東方面の眺望を楽しみ、天狗堂まで引き返して南東側の尾根を降る。西からの風の影響がなくなって、雪もほとんど見られなかった(2021.12.3)。
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