探山訪谷[Tanzan Report]
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 No.718【夜久野高原を歩く】
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玄武岩(やくの玄武岩公園)
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左=柱状節理の横断面  右=板状節理
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茶堂(放光院)と大イチョウ(夫婦銀杏)
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左=茶堂境内にある第一番霊山寺  右=一道貞心の功績を伝える茶堂水碑(文政9年)
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左=内藤孫四郎三百回忌供養塔(宝暦13年)  右=成相道の標石(十里)
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宝山(田倉山)
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巡拝道を宝山(田倉山)山頂へ(右の石仏は第六十三番吉祥寺)
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左=摺鉢状の噴火口跡  右=下から見上げる火口跡
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夜久野高原(下夜久野方面を望む。左の斜めに走る直線は山陰本線と上夜久野駅)
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平野から上夜久野駅方面を望む(遠景左は居母山の稜線)
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左=内藤塚  右=水上に残る道標(東向きの正面に「右 なりあひ 九里十八丁」)
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左=フジバカマで吸蜜中のアサギマダラ  右=ソバの花
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 京都(福知山市)と兵庫(朝来市)の府県境に広がる夜久野(やくの)高原を、「京都再発見」の講座で取り上げた。宝山(田倉山)は府内で唯一の火山とされ、小倉では柱状節理の玄武岩も見られる。足下は柱の横断面が観察でき、柱の上部は板を積み重ねたような板状節理になっていた。30万年以上前から三度にわたる噴火で高原が造られ、歩いていると場所によって黒土や赤土の違いを見ることができる。ちょっと、関東地方の高原を思い起こさせる風景だった。
 夜久野茶堂(ちゃどう)の名は一道貞心(いちどうていしん)が湯茶の接待をしたのが始まりとされ、放光院や大師堂とも呼ばれている。寺院前の道は、西国三十三所第二十七番札所の書写山圓教寺から二十八番の成相寺に向かう観音巡礼のルートで、境内と道筋に道標が現存する。この辺りは応仁の乱の戦場にもなり、山名軍(但馬・丹後・因幡)に敗れた細川軍(丹波)の内藤孫四郎の供養塔と近くに塚があった。
 また、四国八十八所霊場巡りの石仏が茶堂を中心に安置され、約6キロメートルで一巡できる。私たちもできるだけ訪ねながら見どころをつないで周回した。宝山(田倉山)頂上は第五十四番の延命寺(不動明王)が御堂に守られている。紅葉には早かったが、秋の空と花・蝶などを十分に楽しむことができた(2021.10.19)。
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