|
|
摩周湖は霧に覆われることが多く、晴天に歩けるとは思ってもみなかった。同じ時間をかけるなら、西別岳から縦走してカムイヌプリ(摩周岳)に行こうと考え、交通の段取りを行なう。 出発地点の駅名は「弟子屈(てしかが)」だったが、現在は摩周湖の入口として「摩周」に変わっている。なじみの名称でなく私にはイメージしにくい。駅前から国有林内の西別小屋まで、車でアプローチをはかる。何台もの車が駐車しており、既に登頂して降りてくる人が目立つ。この時期、午前3時を過ぎると明るいので、早朝に出発すれば暑くなる前に下山できるメリットがある(日の出は午前4時前後)。草が刈り払われた道を進むと、ほどなく草地になった。周囲が見えて気分も高まる。 リスケ山からはなだらかな地形で、高原のプロムナードといった雰囲気。それほどの時間を要せず西別岳に着いた。ここで大展望を満喫する。次のヌ牛別岳を降ると草地と樹林が交互に現れる。カムイヌプリ(摩周岳)の岩峰がどんどん近づき、摩周岳分岐まで歩きやすい道がつづく。「神の山」に相応しい山容は魅力的だ。 木々に隠されているものの左手は火口崖で、何箇所か岩壁を望むことのできる地点があった。最後の急坂を登りきると、857mのピークに着く。北側の足下には、摩周湖の水面が美しい色彩を見せる。岩稜の先には855mピークがすぐそこに見えた。 分岐まで戻り、なだらかで広い風衝草原を第一展望台めざして進む。ピークの登り降りはさほどでもないが、距離があるので時間が気になる。このあと阿寒湖温泉まで移動したいので、ペースを緩めることなく歩いた(2021.7.16)。 |
|