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霧島の山々へ登るため、ベースを霧島温泉郷のひとつ丸尾温泉にした。林田温泉・硫黄谷温泉・殿湯温泉などが同じ地域に集中し、湯之野を源泉とする霧島神宮付近にも温泉が点在する。単純泉・塩化物泉・硫黄泉・炭酸水素塩泉など、泉質は多岐にわたって違いが楽しめる。宿にしたのはその中の二軒だったが、それぞれ工夫があってなかなかよかった。なかでも、旅行人山荘(旧丸尾温泉旅館・旧霧島プリンスホテル)の「赤松の湯」は樹林に囲まれ、ゆっくり寛げるロケーションがすばらしい。 温泉周辺には名所があって、それらをつなぐ自然探勝路が整備されていた。丸尾(まるおの)滝は車で行けるが、歩いてめぐる人は少ないのか、少し荒れている場所もある。モミ・ツガの混じる照葉樹林には巨木も目立った。アサギマダラが卵を生み、幼虫が食草とするキジョラン。キリシマミドリシジミにとって重要なアカガシ。一周するといろいろ学ぶことができる。地形的にも、水量のある滝やナメ床がダイナミックだ。もっと知られてよい所だと感じた(2021.5.23)。 現地に到着した20日は、終日雨天だったので霧島神宮に参拝する。煙雨に覆われた神域は人の姿も少なく、静けさに包まれていた。広い境内を山神社や旧参道の亀石へ足をのばす。 |
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左=霧島神宮 右=御神木のスギ(樹齢=800年、高さ=38m、胸高幹周=7.2m) |