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若丹国境尾根の頭巾山から長老ヶ岳にいたる、長大な尾根の中央に地蔵杉は位置する。洞谷など沢好きの者にとってはなじみの山だが、尾根も歩いてみたいと思いつづけてきた。山頂近くの伐採地から丹波高原の眺めがすばらしいことを知り、晴天の日に出かける。コースは京丹波町の仏主(ほどす=和知町)から長老ヶ岳に登り、地蔵杉を経て南丹市美山三埜(みつの)へ降ることにした。 仏主からの谷筋にはカツラの大きな木が立ち、緑が爽やかだ。尾根に近づくとオオイワカガミが群生する。花の最盛期は過ぎたようで葉ばかりが目立つ。ブナ林は歩きやすく、濃淡の緑に包まれていた。尾根が狭まると岩稜になって周辺の山が姿を見せる。最後の急坂を登りきって三等三角点の頂上にたどり着いた。 念仏(奈良井山)への尾根を降ると南面が伐採され、波濤のように山々が連なる風景が目に飛び込んできた。百里ヶ岳から長老ヶ岳まで、ほぼ180度が見渡せる。昼食を取りながら、ゆっくり山々を眺めるひとときは何ともいえない。 すぐ下まで作業用林道が上がってきており、それを使って東谷川へ向かう。時間があるので、見どころに立ち寄りながら三埜から岩江戸まで歩いた。美しい新緑と山里の景観が印象的な一日だった(2021.5.6)。 |
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カツラの巨樹 |
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左=ラショウモンカズラ 右=オオイワカガミ |
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左=オオイワカガミ(白花) 右=ヤマツツジ |
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ブナ林 |
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左=菅原神社の大杉(胸高周囲=4.3m) 右=大川神社のネジレ杉(胸高周囲=5.1m) |
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ネジレ模様の樹皮 |
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三埜のレンゲ畑 |
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向山(岩江戸から) |
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