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夜久野(福知山市)にある居母(いも)山は、為母山・妹尾山などと表記されてきた。山上にあった高源寺の山号でもあり、製鉄遺跡があることから鋳物師を表すともいわれる。先日の高竜寺ヶ岳では、大江山方面が見えなかったので、周辺の全体像を掴むため近くの山へ再び出かけた。 直見川流域の西垣から取り付き、山頂近くで金谷峠からの尾根と合流して山頂へ。眺望と昼食で休憩したあと、栗尾と今里を結ぶ峠に向かう。その後、府道(707号)小坂(こざこ)青垣線を村木神社まで歩いた。今回は南と西が遮られ、標高の関係から望めない山も多かった。 この日は、地元『居母山クラブ』のメンバー4人が山頂周辺で作業をされていた。灌木や藪の刈り払いと視界を遮る樹木の伐採。訪れる人のために、仮設トイレの補修などを行なうとのこと。郷土の山を大切にされていることが、話しからよく伝わってくる。目を凝らしていると、「子供の頃は日本海が見えた」と言われる。山中で暮らす人々にとって、海は憧れの対象だ。京都で生まれ育った私も、同様の気持ちを抱く。 地形図を確認すると、稜線に近い場所は自然林が多い。期待どおり、歩きやすい樹林帯で峠に降り立った。谷筋にはミツマタが群生する。あちこちで花が咲いており、地域の産業資源になっているらしい。バス停前の神社にあるカツラの巨樹も見事だった(2021.4.21)。 |
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山頂で作業する『居母山クラブ』の会員 |
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左=高源寺跡付近の林 右=ミツマタ |
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カツラ(今里・村木神社) |
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