|
|
二上山から岩橋山へつづく主稜の西側に神山や小池山がある。石川(大和川水系)の支流である飛鳥川(河内)の流域だが、歴史的な要素もいっしょに楽しもうと計画した。奈良県との境界に「ダイトレ」が通っているもののできるだけ利用せず、平石(河南町)から小池山に登って太子町の竹内街道へ下るコースを設定する。 出発地点の標高が200m近いこともあって、平野部の眺めがよい。「栂ノ宮」と呼ばれる磐船神社と高貴寺に立ち寄ってから、平石峠への谷筋を登る。送電線の巡視路でピークをめざすが、風倒木が多く迂回を余儀なくされた。樹木が成長して展望はほとんどない。わずかに二上山のスカイラインが確認できるだけだった。 溜池のある谷筋を下ると、視界が突然開けた。山中では見るべきものがなかったので、美しい風景にしばし足を止める。式内社の科長(しなが)神社と小野妹子墓と伝わる小丘に立ち寄り、竹内街道へ足を向ける。茅葺の旧山本家住宅と孝徳天皇陵を経て六枚橋に出た。橋の由来は六枚の板を渡したからなどと言われているが、確かなことはわからない。 時間があったので、旧街道をはずれて用明天皇陵と聖徳太子御廟へ回る。どれも日本遺産を構成する文化財で、この地域の古代に思いを馳せる1日になった(2021.3.19)。 |
|
振り返って見る小池山・岩橋山方向 |
|
|