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「京都再発見」の講座で砥石を取る山に出かけた。目的地は、亀岡市東本梅(ひがしほんめ)町と南丹市園部町口司(こうし)にまたがる八ツ尾(やつお)山である。海上に姿を現した鯨に似ているのですぐわかる。以前に近くの城山などを登っているので、今回は南麓の大内から行くことにした。中腹に楽音(がくおん)寺があり、白河天皇の病気平癒を祈願した薬師如来があることで知られている。かつては車道で寺院まで行けたが、無住の現在は入口が施錠され境内へ立ち入ることができない。事前に総代の方と連絡がとれないものかと試みたが、けっきょく判明せずに諦めた。仕方なく、当日に集落の方と出会えることを期待して赤熊を出発する。 大内神社にスギの巨木(亀岡三大杉のひとつ)があり、写真を撮ったりしてしばらく時間を過ごす。ちょうど砥石を扱う店のご主人が出てこられ、尋ねてみたが仕事で不在のため難しいとのこと。残念だが諦めるしかなかった。行程も変更せざるを得ず、道のないルートは難しいので八木・亀岡への旧道を進んで尾根に取り付く。古い採掘場への踏み跡で尾根に出た。左右に何箇所もその跡が残る。二等三角点(大内)の頂上まで時間がかかったので、上部から寺院への往復はできそうもない。雑木に囲まれて昼食休憩にした。 採掘現場はぜひ見たいので、378.2m峰(朝倉)から峠を経由して奥ノ原に下山する。尾根の途中では、周囲の一部が望める地点もあり眺望を楽しんだ。地質の関係からか、池の水は美しいエメラルドグリーンに染まっている。 京都の鳴滝から愛宕山周辺、そして亀岡の丸尾山にかけて、昔から良質の砥石が採れる地域として知られてきた。チャート層に挟まれた15mほどの砥石層で産出するという。店のパンフレットによれば、大谷山・八ノ尾・丸尾山・御廟山(以上亀岡市)産が「丹波の青砥」と呼ばれる。また、愛宕山・高雄周辺では、はっか・奥ノ門・大平・大突・奥殿・中山・鳴滝で産出したようだ。機会をみつけ、あらためて砥石の店(天然砥石採掘・直販『砥取家』)と寺院を訪ねてみたい(2021.2.16)。 |
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