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北摂の山々を歩いていて、いつも気になる山がある。多田銀銅山の西にそびえる二等三角点の城山だ。東方から眺めると、低いながらも盛り上がる姿が他を制していて魅力的である。近くには何度も出かけているものの、未踏のエリアを古宝山とつないで歩こうと寒い時期に出かけた。 猪名川町の白金2丁目から多田銀銅山に向かい、一ノ谷池の傍から西ノ谷に入り、西ノ峠から尾根を迂回して山頂に立つ。山容どおり、最後はなかなかの急登がつづく。下山は猪渕川に架かる岩田橋への尾根を使った。送電線の巡視路が通るので歩きやすく、展望のよいところが出てきて楽しめる。 宝塚市の切畑へ移動し、次は古宝山に登る。こちらも送電線の巡視路をできるだけ利用した。樹間から周囲の山が姿を見せるが、灌木や薮に覆われてスッキリした眺望はなかなか得られない。近すぎたのか、けっきょく城山をじっくり観察することはできなかった。どうも、この山は遠くから眺めるのが強い印象を与えるようだ。 最後は八王子山で、六甲の山々と近くで対面する。参道を玉瀬方面に下ると、羽束山の特徴的なスカイラインが現れた。古宝山は「ふるほうやま」「ふるぼうさん」「ふるぼっさん」などと称し、八王子山も親しみを込めて「はっちょさん」と呼ばれているらしい。この日は人々の暮らしとかかわる山を存分に味わった(2021.2.12)。 |
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