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北摂の歌垣山は人気の高い山で、年中多くの人に登られている。コースはやはり能勢町側が中心で、担当している山登りの講座でもこれまで何回か取り上げた。一度ぐらいは亀岡市側から登ろうと、犬飼川に沿う近畿自然歩道のコースを歩く計画にする。一般的に京都府側から登れるとは考えづらく、受講者の大半もどういうルートか分からずに参加された。 曽我部町犬飼は、亀岡盆地の南西にあって摂丹街道が通る農村である。分岐には妙見信仰の古い道標が残っていた。犬飼川は、大阪府との境界を源流に西別院地区を北に流れて保津川へ流れ下る。流域にはいくつかの集落があるだけなので、清流が保たれている。「かじか渓」とも称され、鮎で知られる河川だ。 バス停からしばらくすると静かな川沿いの道になり、関西盲導犬協会を最後に建物を見ることはなくなった。道際の岩にはヒトツバが群生し、水流も変化があって長く歩いても退屈しない。能勢変電所から下る支流の出合に近畿自然歩道の標識があり、歌垣山へのルートを示していた。谷の左岸を登って堰堤の下を南に進むと、今度は大阪府の設置した標識が出てきた。スタイルなどは違うものの、行政をまたぐ長距離歩道がうまく引き継がれている。山腹をトラバースして尾根に登ると、あとは山頂まで2キロ足らず。昼前には男山の「かがいの広場」に着いて、眺望と昼食の時間にした。食後に女山頂上の展望台へ寄ってから倉垣に降りる。この日は、初心者向のクラスなので4時間程度の行動。バスの時刻を見計らい、倉垣天満宮に参拝した(2021.2.1)。 |
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倉垣から見上げる歌垣山 |
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倉垣天満宮のイチョウ(高さ22m、幹回り9m。大阪府の天然記念物に指定) |
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