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「登山学校」(京都府山岳連盟)のスタッフから、大文字山あたりの史跡を知りたいと希望があり、中世以降の寺院跡を日帰りで概観してきた。何年も確認していない場所があるので、気になっておりちょうどよい機会だ。ほかに山城や埋もれた信仰の道などもあるため、テーマを変えて今後も歩くつもりでいる。 鹿ヶ谷から桜谷を遡ると楼門ノ滝(如意ノ滝)が懸かる。大きな木が倒れて、すっかり明るくなった。この付近に如意寺の月輪門があったとされ、俊寛僧都の山荘伝承地を示す石碑が立つ。滝の上部の平坦地は寶厳院跡。「京都一周トレイル」(東山コース)の大文字四つ辻に出て、大文字山の頂上を往復する。その後に檜尾古寺跡へ向かうと、林道からよい道ができていて驚いた。しかも、何人もの人と出会う。いつからメジャーな場所になったのだろう。 かつては藪を分けて達した安祥寺上寺跡もよい道が通じていた。現地には復元図があっていにしえの様子が想像できる。ベンチからは山科の風景がよく見えた。トレイルコースに戻り、寶厳院の枯滝組とされる「俊寛の石の唐櫃」と若王子神社の水源になっているウエダ池(三角池)にも寄る。 最後は、東岩倉山城跡と大日堂・観音堂跡、そして安井門跡(性演・道怒大僧正など四代)の墓を訪ねる(旧地からの移転先は、東山安井にある蓮華光院)。どこも2018年秋の台風による被害が大きく、倒木で道が閉ざされていた。時間になったので、思案処(思案ヶ辻)から駒ヶ滝を通って南禅寺へ下山する(2020.12.26)。 |
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