探山訪谷[Tanzan Report]
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 No.633【能勢(平通)の竜王山】
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名月姫の宝篋印塔(中央)。左右に、夫=家包と父=国春の五輪塔が並ぶ
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竜王山頂上
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竜王祠
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中央左から三草山・竜王山(長谷)と背後に堂床山の山頂が見える
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高岳(中央)。遠景左に大野山の一部が覗く(中景右はナルタキ山・高野の山稜)
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坂井峠近くから望む妙見山(右)と振野の尾根
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歌垣山(左)と最遠景に鴻応山の山頂(前景中央の山の右)も見える(坂井峠近くから)
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左=薬善寺の石段(下田尻)  右=胎蔵界大日一尊種子板碑
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千本桜の道では、行者山(左)・剣尾山(右)も姿を見せる
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竜王山(左。清水橋から)
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 北摂と呼ばれる山域には竜王山が多い。地勢的に降水量が少ない地域なので、雨乞いに頼る暮らしが連綿とつづいてきたからであろう。能勢の長谷にも大きな山容の竜王山(570m)があり、茨木(509.8m)や宝塚(368m/279m/365.6m)にも点在する。今回はあまり登られない平通(ひらどおり)のピーク(461.8m)を選んだ。
 交通の関係から、大路次(おおろじ)川流域の大里から名月(明月)峠に向かい、名月姫の墓からダイレクトに頂上をめざす。その後は雨乞いの祭祀跡を訪ね、南側の坂井峠へ降りることにした。行程的には距離・標高差ともないので、余った時間を能勢の山里巡りにあてるつもりである。
 竜王祠を探すため、昼の休憩時に雑木林の山上を周回する。磐座は山頂から少し下った露岩や岩場が多いので、注意しながら一周した。突然の闖入者に驚いたのか、樹木の陰からイノシシが飛び出して走り去った。諦めかけた最後に祠を見つけ、みなさんを呼びに広場へ戻る。
 古い山道をたどって地形に注意しながら坂井峠に向かうと、途中の伐採地で西側の眺望を得ることができた。思わぬ展開が嬉しい。坑道跡(間歩)は見つけることができず、峠の切り通しへ降りた。どこも獣害除けのフェンスやネットが張り巡らされて進路に苦労する。下田尻の薬善寺と八幡宮に立ち寄るが、なかでも明応4(1495)年の板碑とイチョウの巨樹は行っただけのことがあった。峠へ戻り、平通の新南寺を経て清水橋のバス停まで歩く(2020.12.22)。
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