探山訪谷[Tanzan Report]
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 No.591【変わる山小屋の利用法】
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宿泊者名簿は事前に全員の分を記入し持参する(冷池山荘の様式)
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注意事項が書かれた冷池山荘の入口
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宿泊者を番号で管理(下駄箱の例。出発後に消毒がなされる)
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チェックインの手順を示す掲示板(種池山荘。入館前に検温して申告)
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携行品はすべて自分で持ち帰るよう記された回収箱(飲料容器の例)
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 新型コロナウイルスの拡散に伴って、山小屋の過ごし方が大幅に変わることとなった。初めての経験だけにどの小屋も手探り状態だが、受入れ側と宿泊者の健康・安全を最優先に、私たちもできることは協力すべきである。
 はじめに、このウイルスの特徴をきちんと認識して自身の健康を半月前からチェックしたい。たとえば、体温と血中酸素飽和度を計って記録するなど、準備段階から気をつけよう。微熱があれば参加は見合わせる。宿泊者名簿は全員の氏名・住所・携帯電話・緊急連絡先の記入が前提で、出発時の体温チェックも項目に上がっている。したがって、共同装備に体温計(非接触型)は必須。山小屋に着いて、チェックインする際の流れは入口に示されておりその指示に従う。室内では常にマスクを着用し、手洗いとフィジカル・ディスタンシング(他者との距離を空けて保つ)を意識したい。寝具と枕がウイルスの温床といわれるので、インナーシーツ(シュラフカバーでも可)や枕カバーの持参も考えよう。60%以上のアルコールジェルとティッシュペーパー、密封できる袋もできれば用意したい。
 居室・乾燥室・食事・洗面・トイレのほか、衛生・消毒用品の配置などは小屋の方針や対応方法に委ねることとなるが、スタッフの方々に負担がかからないよう過ごそう。なかでも、談話室と飲酒にかかわる行動は注意が必要だ。
 今回利用した二軒は、「山小屋の利用再開に向けて」という『山岳医療救助機構』が提唱する要素を十分に取り入れ、困難な状況下でもよいスタンスで営業されているように感じた。不安を煽る情報に惑わされることなく、正しく恐れることが大事である。登山者側も基本の対処法を身に付け、自身や仲間との登山を積極的に楽しみたい(2020.7.30〜8.1)。
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