蒜山(ひるぜん)三座は鳥取県と岡山県の県境にあり、縦走すれば約11キロメートルで6時間30分ほどかかる。そのため前日に麓まで入り、下山後は真庭市のコミュニティバスと高速バスで大阪へ戻る一泊二日の計画にした。 スタートは、犬挾(いぬばさり)峠近くの湿原がある登山口から取付く。急坂をゆっくり登って、標高770メートルの五合目まで来ると周囲が開け気分が高まる。下蒜山から中蒜山を経て上蒜山まで、それぞれ300メートルほどの登り降りがあり、オーバーペースにならないよう進む。 標高が下がると広葉樹林で、涼しい風が吹き抜けていた。笹原や草地ではカタクリの群生地がつづき、春から初夏の花が目を楽しませてくれる。最盛期は過ぎていたものの、その数に圧倒された。また、ササユリの葉があちこちで見られ、マイヅルソウも群生していた。きっと、6月も美しいコースだと思われる。 最高峰の上蒜山では二等三角点までヤブを分けて往復した。八合目(槍ヶ峰)からの下山路でも、周囲の景観がすばらしい。ヤマツツジなど、花も一緒に楽しみながら百合原牧場へ下山する。宿の休暇村蒜山高原が便宜を図ってくれ、登山口近くでジャージー牛を見ながら迎えの車を待った。 以下にコースで出会った花を概ね順番に掲載する。犬挾湿原でもレンゲツツジの朱色が緑に映えていた(2020.5.23)。 |