中国山地の二日目は岡山と兵庫の県境に連なる後山山系を歩く。後山は岡山県の最高峰で、夏期を中心に学校の行事などでよく登られるという。西粟倉村の黒岩山近くの登山口から駒ノ尾山に取付き、鍋ヶ谷山・船木山を経て後山へ向かう予定だ。その後、再び船木山へ戻って後山キャンプ場に下山する計画である。 ところが、現地で登山口までの林道が通行止だと判明し、北側にある大茅スキー場の上部からアプローチすることにした。迂回して入口に達するとこちらも通行不可で、急遽、宍粟(しそう)市のちくさスキー場の先にある大海里(だいかいり)峠から登るコースに変更する。地形図を見ると、支谷と支尾根をひとつずつ回り込みながら登る峠道で歩きやすそうだ。1時間弱で大海里峠に達することができた。 まず二等三角点の駒ノ尾山に登頂し、周囲の展望を楽しむ。昨日の那岐山が靄に覆われながらも浮かんでいた。中国自然歩道になっている尾根道を東に進み、鍋ヶ谷山の四等三角点を確認して船木山に登る。周囲の山々がその姿を変えながら見えて行程を実感できる。なかでも、三室山の堂々とした山容がすばらしい。 キャンプ場への道は初めが尾根だが、中腹からは谷に向かって一気に下る。どこも落葉に埋もれて明るく綺麗なのだが、岩が多いので足元には気をつけないと怪我しそうなルートだった。キャンプ場は訪れる人も少なく、静かな紅葉を愛でながら車を待った。時間に余裕があるので、因幡街道の大原を散策する。交通の要衝として本陣・脇本陣がある宿場の雰囲気も味わうことができた(2019.11.24)。 |