探山訪谷[Tanzan Report]
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 No.517【武奈ヶ嶽の展望】
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饗庭野(中景)とリトル比良(遠景右)の山なみ(最遠景は沖島・奥島山)
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左から海津大崎・葛籠尾崎・竹生島(手前は箱館山の山稜)
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三十三間山(右)と左へ轆轤山の尾根
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上中方面と小浜湾(遠景右は久須夜ヶ岳)
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千石山の尾根(中景左)の奥に多田ヶ岳(遠景左)と飯盛山(後ろの右側)が並ぶ(市街は若狭町上中駅付近)
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安曇川下流と朽木方面(中景右は二ノ谷山)
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 気温の下がった週の後半、湖西の武奈ヶ嶽へ出かける。爽やかな秋の風景を期待したが、天気の回復が夕方になって行動中は雲間から雨粒も落ちる一日になった。
 この山は「湖北武奈ヶ嶽」とも呼ばれ比良山系の最高峰と区別されるが、山域は明らかに湖西で地勢的には野坂山地に含まれる。かつては、薮に覆われ見通しもきかないマニアックな山であった。ところが、『高島トレイル』が開かれたことで一躍表舞台に登場。今では日本海と琵琶湖が同時に見渡せる展望の山として知られるようになった。
 角川(つのかわ)を起点に光明寺の際から小祠を見て尾根に取り付くと、すぐに広葉樹の林になってよい雰囲気の道がつづく。途中では艶やかなオオイワカガミの群落が広がる。赤岩山を経てトレイルコースに出合うと、ところどころで周囲の景色が見えはじめた。琵琶湖の水面が厚い雲の下で鈍い光を放つ。
 三重(さんじょうが)嶽や近江坂の尾根は雲に覆われていたものの、頂上で眺望を楽しみながら昼食の時間にした。杉山への尾根を少し下るとススキの原(「鹿ヶ原」)になって小浜方面も望むことができる。残念ながら、駒ヶ岳や百里ヶ岳は雲に閉ざされていた。
 帰途は水坂(みさか)峠へのトレイルコースを忠実にたどる。標高は低いものの、本州の脊梁(中央分水嶺)だ。左手(東側)は琵琶湖へ、右手(西側)は日本海へ流れ出る。植林地と自然林が交互に現れ、九里半街道と敦賀街道(若狭街道)が接続する保坂(ほうさか)へ下山した。山中ではホツツジ・アキチョウジが咲き、里ではゲンノショウコ・コナスビなどが見られた(2019.9.13)。
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オオイワカガミが群生する尾根道
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分水嶺を登る(赤岩山から武奈ヶ嶽の間で)
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左=ホツツジ  右=アキチョウジ
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