探山訪谷[Tanzan Report]
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 No.493【隠岐島の山】
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大満寺山(鷲ヶ峰の尾根から)
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鷲ヶ峰と屏風岩
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鷲ヶ峰(中央左)と大満寺山が重なる(550mピークで)
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トカゲ岩
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赤ハゲ山〔手前は仁夫(にぶ)集落〕
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額火山(摩天崖遊歩道から)
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 対馬暖流の影響を受ける隠岐島(おきのしま=隠岐諸島)は、日本海側の自然環境だが独特の景観や植生が見られるので一度ゆっくり歩きたいと思ってきた。そして、大陸とつながっていた痕跡や火山活動の証が随所で見られる点も魅力である。そんな要素を話していたら、希望者が出てきたので計画を進める。なかでも、地形や地質に関心を持つ人にとっては外せない島々であろう。「ユネスコ世界ジオパーク」になっているのも、地球規模での価値を持つ地域ということだ。
 プランを考えるにあたって調べてみると、離島だけに大きな制約があることを思い知らされる。そのためアプローチは飛行機を利用し、できるだけ現地での滞在時間を多く取るよう考えた。また、島と島の移動もスムーズに行なえるようフェリーの便数や時刻をあれこれ組み合わせて決定した。それでも、大きな四つの島のうち中ノ島は時間的に割愛せざるを得ない。5日間の日程で訪れることができたのは、島後(どうご)と島前(どうぜん)の知夫里(ちぶり)島・西ノ島である。
 隠岐島最高峰の大満寺(だいまんじ)山は登るべきピークだが、この山域のすばらしさは鷲ヶ峰から葛尾山に連なる稜線と周辺の樹林である。とくにトカゲ岩とその頂上にあたる550mピークはこの山旅の満足度を上げてくれた。知夫里島の赤ハゲ山は車道が通じており、簡単に山頂に立つことができる。敢えて赤壁(せきへき)から歩いて放牧地の景観を堪能した。下山は古海(うるみ)から来居(くりい)までたどる。西ノ島は額火(たくひ)神社の参道を使い、大山(おおやま)を経て別府港まで戻った。どの地名も読みが古く感じられ、長い歴史や文化を反映していて興味深い。
 山行は3日間だったが、伊丹からの往復にそれぞれ1日を使った。初めに、西郷港近くにある「隠岐自然館(隠岐ジオパークビジターセンター)」で概要を学ぶ。その後の空いた時間は由緒ある神社や景勝地へ出かけ、この季節の魚介類も味わった。あっという間に過ぎた日程だった(2019.5.22〜5.26)。
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大満寺山(手前は西郷港)
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赤ハゲ山(左。右はウグイガ崎。フェリーから)
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額火山(中央。フェリーから)
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