大江山から眺めると、堂々とした見事な三角錐の山容を誇る三岳山。福知山市民に親しまれるピークから周囲の景色を楽しもうと、木々が茂る前に出かけた。 福知山市喜多には、かつて「三岳青少年山の家」があって中腹からのパノラマもなかなかすばらしい。雲海と御来光が見られるスポットとしてもよく知られている。すぐ上の金光寺に寄ってから、大きなタモノキの際を通って尾根に取付く。三嶽神社への参道には石仏の丁石が残り、喜多や行積(いつもり)など付近の村名が彫られていた。急登をつづけて山頂に着くと、南・西・北方向が切り開かれて山々を望むことができた。残念ながら、大江山のなだらかな山稜は樹木に隠れている。 山岳霊場の面影を味わおうと三嶽神社から行者神社へ西面をトラバースし、岩場を回り込んだり登ったりして再び山頂へ登り返す。この山の険しさを身をもって体験した。帰途は野際への参道を下る。こちらも自然石の丁石が残されている。巨木が点在する道は雰囲気もよいが、谷筋は荒れていた。七王子神社から野際へ、山腹の眺望を満喫しながら上ノ坊跡を経て仏坂口まで歩く。この日の「三岳バス」(福知山市自主運行バス)は7人乗りの車で、全員乗車できずタクシーを呼ぶハメになった。 山麓は桜の花が咲き誇り、山中ではミヤマカタバミ・ニリンソウ・ショウジョウバカマ・オニシバリなどが咲き始めていた。雪が残る三嶽神社ではクリンソウの葉を確認することができた(2019.4.12)。 |