探山訪谷[Tanzan Report]
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 No.478【叶王子から芳養王子へ】
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左=叶(津井)王子  右=斑鳩王子
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左=切目王子  右=切目中山王子
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左=岩代王子  右=千里王子
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千里ノ浜
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南部峠付近の道
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田辺湾
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左=三鍋王子  右=芳養王子
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 九十九王子が残る熊野古道の本道は中辺路である。その紀伊路は部分的に歩いているものの、気になる区間が何箇所かそのままになっていた。ちょうど「青春18きっぷ」が1日分あるので、晴天の予報を確かめ出かける。紀勢本線の普通列車は本数が少なく、最寄り駅を早く出発しても印南到着は11時を過ぎる。そのため、行動時間を5時間程度で考え、帰途の便も注意して計画した。
 印南から南部・田辺にかけては、国道区間が多く魅力という点でやや見劣りする。だが、五躰王子のひとつである切目(きりめ)王子や千里ノ浜・鹿島神社には行ってみたかったので繋いでみた。距離も20キロメートル超になり、時間が足らなければ途中で切り上げるつもりである。予想に違わず切目王子はすばらしく、境内林ではウラシマソウやオドリコソウが咲いていた。また、アカウミガメが産卵する千里ノ浜は美しい砂浜が行く手に延びていた。道中の小さな峠でも海浜の眺望が得られ、静かで気分よく歩くことができた。残念なのは国道の歩道が貧弱なことだ。車の風圧を感じながら歩かなければならないところも多い。しかも、有間皇子結松(ありまのみこむすびのまつ)記念碑は道路の反対側(信号・横断歩道なし)にあったり、道の分岐に適切な道標がなく、GPSで現在地をチェックしないと進めない箇所が何度もあった。やはり、山間部だけが古道のよさを保っているように感じた。
 鹿島神社から芳養(はや)の間ではバイパス工事が行なわれており、井原隧道を中心に約1キロメートルが通行止。天神崎を見ながら海辺の国道を歩いて、いっぺんに気持ちが萎えた(2019.3.31)。
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ウラシマソウ
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オドリコソウ
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