亀岡盆地の北部に位置する紅葉峠は絶景スポットとして知られる。八木町(南丹市)と亀岡市の山里を歩いて、その景色を見てみたいとこれまで温めていた。この数年で亀岡や園部周辺を歩く機会が多く、これまでとは異なる地点から眺めると位置関係がよくわかるはずである。 天気予報はあまり芳しくなかったものの、出発地の神吉上区に着くと青空が広がってきた。3キロ余り先の展望台へ早く着くとまだ霞がとれないと思い、ゆっくり歩みを進める。道の途中では地蔵山や諸木山が梢の間から姿を見せていた。展望台近くの尾根には紅葉山への踏跡があったが、希望者はなく展望台で時間を過ごす。亀岡の市街地方向は山の重なり具合が曖昧だったが、半国山や深山などは美しいスカイラインを描いていた。遠方はポンポン山や小塩山も姿を現わしている。 その後は氷所(ひどころ)へ下山し、三俣川に沿って寄り道しながら八木駅まで歩く。氷所には丹波基督教会の教会堂があり、新島八重との関係から三春滝桜の苗が植わっていた。絵で埋め尽くされた瑞雲寺の格天井を拝観したり、由緒ある梅田神社で巨木を見上げる。牧場とアヒルの放し飼いにも出会った。京都を再発見する講座にピッタリのトレッキングだった。距離は12.7キロ(2018.12.18)。 |