探山訪谷[Tanzan Report]
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 No.451【寒霞溪を楽しむ】
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寒霞溪表十二景
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四望頂(しぼうちょう=第十二景)付近から内海(うちのみ)湾を見下ろす(左=玉筍峰。右=烏帽子岩)
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左=紅雲亭(第二景)  右=錦屏風(きんびょうぶ=第三景)
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左=老杉洞(ろうさんどう=第四景)付近で  右=蟾蜍巌(せんじょがん=第五景)付近で
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左=玉筍峰(ぎょくじゅんぽう=第六景)  右=画帖石(第七景)
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左=層雲壇(そううんだん=第八景)  右=荷葉岳(かようがく=第九景)付近
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左=烏帽子岩(第十景)  右=女蘿壁(じょらへき=第十一景)付近
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左=「犬岩(ライオン岩)」(蟾蜍巌付近)  右=「ゴジラ岩」(荷葉岳付近)
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寒霞溪裏八景
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二見岩(第七景)
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左=鹿岩(第一景)  右=松茸岩(第二景)
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石門(第三景)
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左=大師洞(第四景)  右=幟岳(天柱岳=第五景)
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左=大亀岩(第六景=下)  右=法螺貝岩(第八景=左)
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 小豆島の寒霞溪は景勝地として知られ、瀬戸内海国立公園のなかでも人気の観光地である。かつて旅行で来たことはあったものの、一度歩いて渓谷美を楽しみたいと思っていた。「小豆島に山があるの?」というのが一般的な反応だが、希望者が何人も現れたので計画する。
 寒霞溪ロープウェイの紅雲駅から「表十二景」を登って三笠山に達し、阿豆枳(あずき)島神社が祀られた星ヶ城に登頂。往路を山頂駅前まで戻って、そのあと「裏八景」を下山して安田の宿まで歩くよう設定した。
 道はすべて遊歩道が整備され、子ども連れのハイキングでも楽しめそうだ。取付地点では、紅葉の背後に峨々たる岩場が姿を覗かせている。ロープウェイの駅に行かなかったので、「表十二景」の通天窓(第一景)は見られなかったが、紅雲亭から順に景色を愛でながら登っていく。途中では、十二景に入らない岩峰が聳えていたり、逆に樹木が成長して望めなかったりするが、1時間ほどで第十二景の四望頂に着いた。三笠山の山頂広場には四等三角点があり、なおも照葉樹林の尾根を東に向かう。最高峰の星ヶ城(東峰)は城跡で、さすがに周囲がよく見渡せる。ここには一等三角点が設置されていた。
 「裏八景」の石畳を下り、松茸岩から内海湾を見下ろす。表に比べて地味で規模も小さいなと思いながら降りていくと、前方に石のアーチが突然現れた。穴の向こうには紅葉の木々が陽を受けて輝き、すぐ下には懸崖造りの大師洞が岩場に建っている。特徴的な景観が急展開で次々と現れた。構成要素としては、裏のほうが優れているように感じる。いずれにせよ、火山性の安山岩や集塊岩(火山角礫岩)などの特性がよく分かる地形で、寒霞溪のよさを体感できるコースとしてお勧めだ(2018.12.1)。
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