秋らしい景色を楽しもうと、因但国境の扇ノ山へ出かけた。当初は、1日目に植村直己冒険館(養父市日高町)と蘇武岳で過ごし、湯村温泉で一泊して翌朝から登る予定であった。だが、参加者の都合が悪くなって貸切バスで行くのが困難になり、扇ノ山だけに絞って実施する。加えて、出発の直前になって雨滝へ下る中国自然歩道の通行止が判明し、計画の再検討を迫られた。そこで、上山高原から山頂に達し、姫路公園登山口(八頭町)へ下山したのち峠を越えて上上地(かみわじ=鳥取市国府町)へ出ることにする。 小ズッコから大ズッコへ、標高を上げるにつれて彩りが豊かになってくる。2年前の氷ノ山と昨年の蒜山が悪天候だったので嬉しい。ところどころで開ける展望も満喫した。尾根筋は緩やかなスカイラインを描くが、西側の山腹は険しいので慎重に足を踏み出す必要がある。注意しながら時間をかけて下った。 上地川流域に入ると、標高500mより高い場所まで田畑が開かれている。京ヶ原用水路で水が分配されるためか、昨今では珍しい山中の棚田風景が展開していた。川筋へ降りたところには夫婦渕があって、火山性の地質と造型を味わいながら集落に向かった(2018.10.21)。 |