初心者向の山登り講座で、生駒山の最南部にある高尾山へ行くことになった。これまでに北端の国見山・交野山から高安山まで主要峰は登っており、今回が山系最後の目的地である。 夏の日差しを受けて低い山を歩くのは苦しいが、熱中症や虫への対応を学ぶ機会でもあり、問題なく行動できる方法を説明する。疾病の発症を防ぐ意味で、出発前に一口の水分摂取を習慣づけてほしいと強調した。 鐸比古鐸比賣(ぬでひこぬでひめ)神社からブドウ畑を見て取り付く。エノキの大木が聳えるデッキを過ぎると、南パノラマ展望所に着いた。ここは西側の平野部が大きく開けている。一帯は「高尾山創造の森」として整備され道標も完備しているが、いかんせん夏草が道を覆っていて何度もトゲに刺された。いったん道路に出て鳥居をくぐると、ほどなく頂上へたどり着く。小祠がある西側の岩場からは、大阪平野の大パノラマが広がっていた。身近な自然だが、なかなかすばらしい風景である。 下山は中腹の道を北に向かい、平野のもんじょ滝を見て法善寺駅へ出た。住宅地へ入ったところに若倭彦(わかやまとひこ)神社があり、こちらも式内社である。また、山地に沿って東高野街道が南北につづき、ところどころで河内らしい風景と出会うことができた。歴史ある地域だけに、旧家の佇まいなどが好ましく感じられる(2018.7.2)。 |