探山訪谷[Tanzan Report]
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 No.410【唐松岳の眺望】
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五竜岳と後立山連峰の山々(遠景は穂高連峰と槍ヶ岳)
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左から鷲羽岳・水晶岳(黒岳)・赤牛岳・黒部五郎岳(中ノ俣岳)・薬師岳など
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立山連峰と剱岳(中景左は黒部別山)
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剱岳(右手の深いコルは大窓)
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毛勝三山(左から猫又山・釜谷山・毛勝山)
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剱岳北方稜線末端の山々(左から滝倉山・駒ヶ岳。前景は名剣山)
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左から天狗ノ頭・鑓ヶ岳・小蓮華山(前景は不帰ノ嶮)
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遠景左から雨飾山・焼山・火打山・妙高山・乙妻山・高妻山(中景は東山の山稜)
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左から乙妻山・高妻山と戸隠連峰。夜明山の後ろに飯綱山(遠景右は四阿山)
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遠景左手に四阿山と浅間山(手前は唐松岳頂上山荘。右手に遠見尾根の一部が覗く)
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 「雪山2年生」向の山として、今年5月の連休は唐松岳へ出かける。昨年の八ヶ岳とは様相が異なるので、ステップアップを実感できる山として選んだ。荒天で行動できないことを考慮して、1日停滞することも計画に盛り込む。ところが、行動予定日が2日とも悪い予報で、まったく動けない状況も想定された。そこで出発を2日遅らせ、連休の期間中に終えるよう日程を短縮する。
 ゴンドラとリフトで八方池山荘へ向かう日は雨も降ったが小康状態。白馬岳の稜線は雲がかかったり姿を覗かせたりしていた。
 翌日の天気は回復傾向だが、山頂付近で風は午前中が23.6m/s(85km/h)、標高2000m付近でも16.6m/s(60km/h)との予報に、登頂の可能性は微妙である〔午後はそれぞれ18.0m/s(65km/h)と15.2m/s(55km/h)〕。早く好転することをひとえに願って山荘を出た。前日から明け方までの新雪が3〜15センチほどあり、強風でしばしば地吹雪になる。丸山ケルンのもう一段上部まで登ったが、無理はできないと引き返した。この日に登頂できたのはエキスパートだけだろう。小屋まで戻ると、リフトとゴンドラはすべて運転を停止。歩いて下山せざるを得ない事態になっていた。
 次の日の午後は帰途につかなければならないので、日の出とともに再度挑戦する。早朝まで強風が吹き荒れていたものの、徐々に弱まってやがて微風程度になった。アウターを着ていると汗をかく暑さで、風に応じて脱いだり着たりを繰り返す。二人の登高ペースが落ちて、けっきょく5時間近くかかって山頂にたどり着いた。二等三角点からは360度の大パノラマ。剱岳が近い。短時間ながら、見事な眺望をみんなで満喫した。
 前日の厳しさと苦しさ、そして登頂した日の美しさとすばらしさを体験してもらい、企画者として胸を撫で下ろした。彼女らにとって、積雪期ゆえの失敗があり課題も明らかになった山行だったが、いろいろな経験を積み重ねることで自信や安全につながるものと信じる。辿り着いた者だけが知る山頂からの眺望は、その魅力を伝える要素のひとつだ(2018.5.4〜5.6)。
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唐松岳(5月5日の最高到達点=2460mから)
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唐松岳に登頂(5月6日)
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八方尾根から望む白馬三山(鑓ヶ岳・杓子岳・白馬岳)
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八方尾根から見た鹿島槍ヶ岳(手前は遠見尾根)
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