探山訪谷[Tanzan Report]
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 No.408【西多紀アルプス】
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東三尾から春日町を見下ろす(右遠景は鹿倉山)
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三尾山(左)と西三尾(東三尾から)
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東三尾(西三尾から)
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黒頭峰(三尾山から)
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 兵庫丹波の旧多紀郡を東西に連なる多紀連山。東側の三嶽や小金ヶ嶽は馴染みだが、旧氷上郡との境界にも山々が並ぶ。今回は、山城があった三尾(みつお)山から黒頭峰と夏栗山を登ることにした。これまで目を向けることがほとんどなかった慶佐次盛一氏の世界である(『兵庫丹波の山』ナカニシヤ出版)。
 黒井城主(赤井直政)の弟=刑部幸家(ぎょうぶゆきいえ)の城があった三尾山は、山上に何段もの曲輪跡がみられる。険しい山容の東三尾・西三尾とも雨の中だったが、ピークでは幸いにも雲が切れて景色を見ることもできた。また、ヒカゲツツジの花も少し残っていた。その後、佐仲峠から二座に登頂したあと桜と紅葉で知られる高蔵寺へ下山する。美しい境内ではシャクナゲが満開だった。
 なお、黒頭峰は雄岳を示し、古い呼称の「黒頂(くろつぶり)山」に由来するという。「黒松」は「雄松」であり、読みは「くろつぼ」である。いっぽう、夏栗山は「那(娜)頂(なつぶり)山」)で雌岳を表す。両山は山容から名づけられたと思われ興味深い。いずれも鉄に関係しているようで、六甲から丹波に広がる鉱物資源が風土を強く表す(2018.4.24)。
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左=ヒカゲツツジ  右=夏栗山の観音石仏
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左=高蔵寺  右=境内のシャクナゲ
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