熊野古道「伊勢路」の旅も三年目になり、巡礼道である浜街道と本宮道に分かれる地域へ入った。有馬(熊野市)の三叉路には文化三年の道標があって分岐を確認する。一日目は浜街道の北側半分を当て、翌日は神木(こうのぎ=御浜町)から横垣峠・坂ノ峠・風伝峠・通り峠を越えて紀和町丸山(熊野市)へ向かう。 今回も天気に恵まれ、穏やかな太平洋を見ながら阿田和(御浜町)まで浜辺と防風林の中を歩く。高波のせいか、遊歩道の流失している箇所があった。また、坂ノ峠の西側が大規模な崩落で古道(世界遺産指定部分)が消失しており、阪本神木林道を一部区間歩いて繋ぐ。この付近を案内する数年前のパンフレットはルート図が間違っており、現地ではその道を確認するのに時間がかかる。最新のウェブサイトは正しく記載されており、あらかじめ情報をチェックしておくべきだった(御浜町の「通行止区間」図など)。 風伝峠付近ではオウレン(セリバ?)やバイカオウレンの花が咲き始めていた。通り峠は熊野古道でないものの、長い石畳の残る道が丸山へつづいており、見どころのあるコースである。いずれにせよ、伊勢路のメーンの峠に比べ歩く人が少ないのか、やや寂れた印象を受けた(2018.2.24〜2.25)。 |