先月の園部につづいて、亀岡の山と里を歩いてきた。丹波は紅葉の季節がベストチョイスだろうが、ハスの花を見ようとあえて夏を選んだ。千歳町の北にある平ノ沢池を出発地点に、小口から三郎ヶ岳へ登る予定である。近くには「丹波七福神めぐり」の寺院が点在し、出雲大神宮にも立ち寄るつもりでいた。 平ノ沢池(中池)では、8月から9月にかけてオニバスの花が見られるという。自生地として全国的にも珍しく、その時期になれば多くの人たちが訪れるようだ。今回は下池のハスを目に焼き付ける。山名は馬路町の字名で、この辺りからの山容がもっとも美しい。 前日と同じように大気が不安定なので、状況によっては途中での打切りも考えられた。その旨を伝えて登山口を出発する。入口には「左 そのべ(西面)/右 あたごみち(南面)」と彫られた古い標石があり、樒ヶ原から愛宕神社へ向かう道筋を示している。人々の信仰の歴史を伝えるかのように幅員も広く、掘り込まれた道が峠までつづいていた。 登り始めると雷鳴が聞こえ、雨も降り始めたので山頂での昼食休憩は取りやめる。大きな木が多く一時的に小康状態だったので、パラグライダーの離陸場にも行ってみた。 下山後は天気が回復して暑さが戻ってくる。あとは山麓の見どころをつないで千歳町中村まで足を延ばした。バス停に着いた直後から再び強い雨となる。このとき町の方から「丹波七福神のまち 亀岡市千歳町へようこそ」というパンフレットを全員にいただき、郷土に対する高い誇りが感じられた(2017.7.18)。 |