探山訪谷[Tanzan Report] |
No.326【北山の峠を訪ねる】 |
薬師峠 |
縁坂峠 |
峠道にはその地の風土がよく表れており、人々の暮らしや思いが強く宿っている。忘れられた峠を探し求めるのは何よりもおもしろいが、よく知られたものも歴史を感じさせ味わい深い。 北山には若い頃の記憶に残る峠が多く、当時の思い出と重なって他の地域とは異なる感慨を覚える。雲ヶ畑と大森の間にある薬師峠。大森と真弓を結ぶ縁坂峠。どちらも、京都から周山・山国方面への重要なルートである。この二つを雨のもと歩いてきた。昔は木馬道が敷設され木材の搬出は橇によってなされたが、今はどこも林道ができてすっかり風景は変わってしまった。それでも、掘り込まれた道の深さと幅に加え、石仏や石垣・巨木に風格が感じられる峠は多い。帰路に見た真弓の山村風景と北山杉の林がより印象を高めてくれた。雨の低山歩きもまた良しである(2017.3.21)。 |
梅が咲く真弓の民家 |
台杉の栽培地 |
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