探山訪谷[Tanzan Report]
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 No.26【四姑娘山麓の地震復旧情報】
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写真=大川健三(Copyright= Kenzo Okawa)
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 中国四姑娘山自然保護区管理局の大川健三さんより、2009年1月20日現在の地震復旧状況が寄せられました。以下、同氏の報告です。

 大地震の後、初めて改築された家がでてきて(上の写真、No.20「四川大地震の状況」の写真と同地点)、お目でたいことだと皆が喜んでいます。この家は2階部分や周辺の門・石垣が崩れましたが(写真の右後ろ側に元の家が見えます)、地震の前から改築する予定で工事の準備をしていたので、速やかに改築できました。しかし、地震で観光客がほとんど来なかったため収入が激減して、家の外見は立派になりましたが家計は苦しそうです。そのため、改築したものの3階部分は内装できず、家具類も新しい家に不似合いな昔の物を使っています。

 それでもこの家に住める人は良い方で、家が壊れて住めなくなり、道路際などの狭い場所に小屋掛けしてこの冬を越している村人が沢山います(中の写真)。撮影地点は長坪橋から少し奥へ入った小屋掛けが幾つも集まっているところで、お婆さんが凍りつくような水で洗濯していました。みすぼらしい小屋掛けと、後方右手に見える地震の被害をほとんど受けなかった白い大きな鉄筋コンクリート建てのホテルが対象的です。政府(府県レベル、以下同)もいろいろ援助していますが、被災者が多いので一人一人には十分に援助できていません(注:村の民家が地震に脆かったのは、石を泥で固めながら積んだだけの構造だからです。そのため、村の人達は、改築する家は石をセメントで固めながら積みたいと言っています)。

 政府の援助は、個人に現金300元と米15kg/月、衣服・布団など。小屋掛けに一時金2000元。家の改築に、供与2万元前後と貸し金2万元。他に道路や水道などの整備への援助もあります(下の写真は付近の様子)。

 村の人達の多くは、この春節(2009.1.26〜)で英気を養ってから地震で壊れた家の修復改築を始めますので、今年も忙しく物入りな日が続きます。上記の改築した家の人も、この小屋掛けの集落に住む人達も、早く観光客が戻って来て仕事が増え、収入が元の水準に戻ることを願っています。

 成都から四姑娘山へのルートは、いまだ丹巴がメインです。 臥龍を経由して巴郎山を越えるルートを一部のトラックが行き交うようになりましたが、まだ道路状況が良くないためほとんどの車両は丹巴と夾金山のルートを使っています。とくに、旅客の安全を重視する公共バスは丹巴ルートを使うことが多いようです。 今年1月時点で、政府は3月末までに臥龍ルートを整備して小型車や公共バスを通れるようにすると言っていますので、期待しています。
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