花の名山として知られる鈴鹿の藤原岳へ、フクジュソウを見に出かける予定を組んでいた。当日はあいにく終日雨の予報だったが、予定どおり出発。アプローチはずっと雨が降りつづき、登山口の鳴谷神社で雨具をつけて出発した。谷筋の道から支尾根に上がり、八合目で大貝戸道に合流する。夏道の周辺はフクジュソウが群生しており、雨に打たれてその多くは花弁を閉じていた。それでも、なんとか開いたものを見ることができて、雨の中を登ってきた甲斐があったと喜びあった。雨雲が比較的低く、支尾根に出る手前から空が明るくなって、風はあるものの小雨になったのが幸いしたらしい。 何より驚いたのは、避難小屋で参加者にヤマビルが付いていたことだ。下山後にチェックすると、何人もの方が血で染まっており、フードでわからなかったのか頬を吸われた方もあった。聞けば、出発地近くでヒルを見ていた人が何人もあったそうで、人に付いて山上まで運ばれてきたらしい。4月前半は雨天の日が多かったとはいえ、これまでは5月の連休が終わった走り梅雨の頃に初めて目撃していたように思う。やはり温暖化のせいだろうか。はたまた活動が活発になったということか。認識を新たにした4月初旬の山行だった。 |