探山訪谷[Tanzan Report]
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 No.161【雌雄の山】
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 左=雄岡山山頂の祠(稲荷社)  右=雄岡山(手前)と六甲の山なみ(雌岡山の梅林から)
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 東播磨の眺望(明石海峡大橋の橋柱と淡路島が見える)
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 左=姫石神社  右=裸石神社のご神体
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 雌岡山(右)と愛宕山の尾根(左)
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 このところ、磐座など山にある露岩の探訪がつづいている。冬でも比較的温暖な地域を選び、東播磨の雄岡(おっこう・おっこ)山と雌岡(めっこう・めっこ)山に行ってみた。周辺には溜め池が多く、この地の風土を端的に示している。遠くから眺めると、雌岡山の方が標高が高く山容も広く大きいことがわかる。山名からも、古代の人々の価値観や意識が表われているように思われた。そして山を構成するいろいろな要素も、やはり雄岡山は雌岡山には適わない。その決定的な信仰が姫石と彦石である。
 自然崇拝のスタイルをそのまま踏襲している姫石(ひめいし)神社は、玉垣に囲まれた女性の象徴が山肌にあった。また、その上部にある裸石(らいせき)神社は本殿内に男女のシンボルが祀られており、積み重なるアワビの貝殻が参拝者の数を伝えている。この時期、子孫繁栄や豊饒を願う山は静かだったが、観梅の頃は賑わうことだろう。六甲の山なみは時おり雪雲に覆われるものの、南西端の須磨アルプスは終始晴れわたっていた。冬の日だまりハイクを存分に味わう一日だった。
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