探山訪谷[Tanzan Report] |
No.14【横断山脈(Heng Duan Shan Qu)を知る】 |
上=巴郎山峠付近から望む双橋溝入口の山々(多くは未踏峰) 左下=色季拉に咲くセイタカダイオウ(レウム‐ノビレ) 右下=易貢措の大崩落地帯(1901年の土石流が山肌を削ぎ取った跡がみえる) (“YunXiSi 009”より) |
交通や文明の発達あるいは情報化で、世界に秘境は無くなったといわれている。しかし、地球上にはまだまだ未知なる地域がいくつも存在しており、そのひとつが横断山脈(横断山区・横断山)だ。 青蔵高原(Qing Zang Gao Yuan)には、アジアを代表する河川の源流が集中している。ここから、金沙江(長江上流)・メコン川(瀾滄江)・サルウィン川(怒江)・イラワジ川・ヤル‐ツァンポ(ブラマプトラ川上流)などが、ほぼ平行して東ないし南へ流れ出ている。それら上流が入り組んだ、ヒマラヤの東に位置する広大な山脈をさしている。 漢(中国)文化圏からチベット文化圏へ入るためには、これらの大河を渡り3,000m〜5,000mの山を越える必要があり、厳しい行動が求められる。 【横断山脈に関する記録・情報・研究(“YunXiSi”の内容)】 YunXiSi 009 ・四姑娘山地域の地形・地質・花 ・カンリガルポ山群および周辺の花卉類 ・東南チベット・易貢措の天然ダムと大洪水――探検家ベーリーの記録と現地踏査から ・東チベット・禁断の易貢蔵布――未踏の山と谷を踏査する〔2005年10〜11月〕 YunXiSi 008 ・「青いケシ」を探して ・2004年第四次カンリガルポ山群 踏査報告――カンリガルポ山群、未知の谷と未踏峰の解明 ・ヒマラヤの東・カンリガルポ山群東端の6327m峰――探検家はこの未踏峰を見たかどうか ・四川省アバ州・結斯溝流域探索報告 ・西部大開発と少数民族 ・チベットのアルプスと雲南最奥・宣教師の道――念青唐古拉山脈東部/サルウィン・メコン分水嶺 YunXiSi 007 ・2003年第三次カンリガルポ山群 踏査報告 カンリガルポ山群、未知の谷と未踏ピークの解明 カンリガルポ山群、米堆谷の偵察 東チベット・カンリガルポ山群の山名――とくに主稜の山峰群 ・カンリガルポ山群最高峰ルオニイ峰に挑む ・19・20世紀瀾滄江・怒江流域におけるキリスト教(天主教)とラマ教の抗争について ・東南チベット・イラワジ川源流から深い浸食の国へ――偉大な探検家F. M. ベイリーの足跡をたどる 2003年10月 YunXiSi 006 ・石楼(「せきちょう」、Shi=せき、Diao=「石」偏に「周」=ちょう)文化 ・石楼(「せきちょう」、Shi=せき、Diao=「石」偏に「周」=ちょう)紀行 ・怒江・独竜江に住む人々のくらしと伝統文化 ・チベットのアルプスへPart2 新しい発見――未踏の念青唐古拉山脈東部〔2002年10月〜11月〕 YunXiSi 005 ・四季の梅里雪山 ・チベットのアルプスへ――未踏の念青唐古拉山脈東部を探る〔2001年10月〜11月〕 念青唐古拉山脈東部――行程と体調メモ ・メコン川(瀾滄江)水源問題を検証する【付記】メコン源流の山々 ・続 メコン川水源問題を検証する 外国の反応――2001年 ・カンリ‐ガルポ山群――とくに山名など(2001・2002年の踏査) ・チベット東北部未踏峰――2001年 布加崗日峰偵察行 YunXiSi 004 ・四川省の隠れた秀峰――党結真拉(ダンチェツェンラ)初登頂 ・C2建設と党結真拉(ダンチェツェンラ)初登頂 ・党結真拉をどう登ったか――今回の「タクティクス」 ・東チベット初見参の記 ・登山隊行動記録〔党結真拉の位置(概念図)、登山隊基本方針・登山許可証、体調データー〕 YunXiSi 003 ・ミニヤ=コンカ西側と康定周辺〔1994年4月〕 ・ミニヤコンカ周辺トレッキング〔1994年4月〜5月〕 ・ミニヤ=コンカトレッキング 1995 ・日本ミニヤ=コンカ登山隊 1997 ・南西稜の偵察 ・北西稜登攀記 ・留守本部の記録 ・熊を食べて虫に食べられた話 ・1997 計画の概要/行動の概要 ・ミニヤコンカ 1998〔行動メモランダム〕 ・ミニヤコンカに自然と人々の暮らしを訪ねる ・田湾河風景区点描 ・石造家屋と石楼(「せきちょう」、Shi=せき、Diao=「石」偏に「周」=ちょう) ・石造家屋の建築工程 ・ミニヤコンカ山群の登山・探査小史 YunXiSi 002 ・東チベット3000kmの山旅 ・「長征」の道 ・『牛古渡』を訪ねて ・能海寛の入蔵ルート探訪記 ・徳格印経院見聞録 ・山旅雑感 YunXiSi 001 ・梅里雪山巡礼記―雲南省西北部、1996年 ・雲南最奥のカトリック教会を訪ねて―メコンの谷を下る ・徳欽県長、此称さんの話 *上記のタイトルは、『横断山脈研究会』の会報“YunXiSi”(ユンシス)に掲載された内容です。 ご興味のある方は、研究会までお問い合わせください[メール]。 【横断山脈で活動する組織や団体】 横断山脈研究会 Web site https://www.hieisankei.net/hengduan_index.html 横断山脈を目的に、東京・京都・広島の幹事を中心として運営する全国規模の団体(事務局=滋賀県大津市)。 知られざる同山脈を接点に、登山だけでなく自然から人文まで多彩な分野の人々が集まる。 「登山隊・トレッキング隊・調査隊の派遣」「総合的・学術的な野外調査・研究」「同山脈に関する情報の交換、資料の収集、整理・保存、研究会などの開催」が主な事業。その成果や情報は、“YunXiSi”(会報=ユンシス)と“NEWS Letter”(季刊)にして発行。 雲南懇話会 Web site http://www.k2.dion.ne.jp/~bako/konwakai0704.html 雲南・チベットとその周辺をテーマに、京都大学学士山岳会の有志が中心になって、2004年12月より活動が始められた。 サブテーマは、「山と探検と暮らし、そして夢・好奇心」。そこに、少しアカデミックな香りを加えた研究会。興味のある方は、どなたでも参加できる。年に数回開催され、会員制でなく参加者の会費によって運営されている。 チベット・カム山岳研究同好会 Web site http://www.gesanmedo.or.jp/kham.html チベット・カム地方およびチベット高原全域を対象に、横浜山岳会の中島徹夫氏らが中心となって活動する団体。 登山・トレッキングから地理・民族文化・芸術・風土の調査のほか、写真撮影を主体とする旅も多いようだ。 |
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