探山訪谷[Tanzan Report]
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 No.131【廃村八丁】
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 八丁の中心。かつての暮らしをとどめる屋敷跡の石積み
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 左=落書きで有名だった土蔵跡(後ろ)  右=鳥居と参道。石段を上がれば八幡宮が祀られている
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 左=植林地になった李谷左岸の石積み  右=朽ちたモミの巨木(同志社大・新心荘近く)
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 八丁川の清流
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 北山の原風景ともいうべき、八丁とその周辺を歩いてきた。上弓削村と佐々里村の山論(八丁山の境界争い)が八丁の集落を誕生させたが、豪雪による離村まで200年余りの歴史だった。だが、川の畔に祀られた石仏には花が手向けられ、お宮さんの社殿も大切にされて、今も関係ある人たちと強く結びついていることがわかる。
 以前から「廃村八丁」として知られる場所だが、生活の痕跡と自然が一体になった景観は行くたびに新鮮な印象を与えてくれる。八丁川は、由良川上流の支流だけあって同様の雰囲気が漂っており、アシウスギの混じる落葉広葉樹林の美しさは格別である。ただ、連休後の雨模様の日に行ったため、すでにヤマビルが出現していた。
 現在、由良川および桂川上中流域が国定公園に指定される方向で動いており、優れた自然環境と文化的景観を有する地域として中央環境審議会自然環境部会自然公園小委員会で候補地に選ばれている〔環境省の国立・国定公園総点検事業(平成19年度から10年間を目途に)〕。
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