都市近郊のハイキングコースとして、宝塚市の中山連山は多くの人々に親しまれてきた。露岩がつづく稜線は六甲山にいるような印象を受ける。満願寺や中山寺など、よく知られた社寺とともに歩けば、この地域の特徴を深く知ることができよう。南側は住宅地が中腹まで造成され、北側はゴルフ場が広がる。 日曜日のトレッキング講座で、久しぶりに山本から満願寺西山を経て中山最高峰に向かい、中山寺奥之院から参道を下って西国三十三所第二十四番札所の中山寺へ出た。 まず、鎌倉時代の執権=最明寺時頼に因む滝へ立ち寄り、満願寺への分岐から尾根を縦走する。初めに岩場を伝うと周囲が開けた。昨夜の雨の影響が残っていて、どの山域も標高400m位から上部はまだ雲に覆われている。道端には、群生するコウヤボウキをはじめ秋の花を見ることができた。 満願寺西山と「長尾山」のピークを経て進むが、いったん青空になったものの再び暗くなって霧雨がつづく。中山最高峰では、北側の山々が幾重にも並んで幻想的な風景が見られた。 中山寺の奥之院で、参拝を兼ねてしばらく休憩する。そのあと丁石と石仏を数えながら、やや荒れた道を夫婦岩へ向かう。整備された園地から天王寺川の右岸に降りて、参詣者で賑わう寺院の境内に入った(2025.10.26)。 |