探山訪谷[Tanzan Report]
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 No.1005【屋代島の山々】
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屋代島西部の山なみ(由宇町付近から)
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左=文殊堂への参道  右=文殊堂の岩屋
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文殊堂
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左=文殊山への登山道  右=文殊山(四等三角点。点名=文殊山)
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嵩山(遠景左)・嘉納山(遠景中央)・源明山(遠景右手)
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大畠方面。大島大橋の左手前は飯ノ山(対岸の左手が琴石山の山稜)
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文殊山から西方向(対岸の中央は大星山の山稜)。遠景左手の海上に祝島・小祝島・佐合島が見える
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周防灘方面(遠景は平群島。中央右は深山。右が長深山)
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左=土塁  右=道の両側はアオキが茂る
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左=嘉納山の四等三角点(点名=加納山)  右=嘉納山頂上(中景右手は嵩山)
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遠景は厳島(宮島)。左が岩船岳。右が弥山(海上の中景中央右は前島。背後に阿多田島が浮かぶ)
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左=嘉納山を降る  右=岩屋観音
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嵩山(左)と屋代島東部方向(最遠景左手に大見山。遠景右手は白木山の山なみ)
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左=「四境の役」戦没者供養塔(旧源明峠)  右=源明山(四等三角点。点名=源明峠)
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左=源明峠の紅葉  右=象岩
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象岩から見下ろす安下庄の町(中景中央)と屋代島東部
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掛岩からの南西方向(遠景右手は皇座山の山稜)
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掛岩から北西方を望む(遠景中央は琴石山。手前の右手が飯ノ山)
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左=帯石観音  右=帯石
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左=「延命の景」(大悲閣)  右=久留島主膳の墓碑
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天狗岩から北東を望む(海上は浮島・柱島など点在する多くの島々)
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左=岩屋権現への参道  右=岩屋権現
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左=岩屋権現奥ノ院  右=奥ノ院付近の道
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安下庄湾(最遠景は佐多岬半島)
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嵩山展望テラスからの眺望(最遠景に愛媛県の山々が連なる。遠景左手は高縄山。中央に明神ヶ森。最遠景右手は瓶ヶ森か?)
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中景は平群島(右手が深山・長深山の山稜)。最遠景左手に権現山・見晴山。中央右が伽藍山
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源明山(左手)から嘉納山(右手)の稜線(嵩山から)
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岩国方面(海上の右手は前島)。対岸の中景左手は銭壺山の山稜
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予讃本線「下灘」駅付近から望む屋代島(撮影=Y.Masumi/2012.12.8)
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 「周防大島」で通じる屋代(やしろ)島は、民俗学者=宮本常一(みやもと つねいち)の生誕地(東和町=現周防大島町)で、そのフィールドワークから影響を受けた者として、一度は訪れたかった。氏が主宰し編集された『あるく みる きく』(1967〜1988年 近畿日本ツーリスト/日本観光文化研究所=発行)を若い頃に定期購読していた。メンバーの中に探検や冒険を志向する人たちがあり、後に『地平線会議』へとつながっていく。
 そのような考えや流れを背景として、『山旅倶楽部』で計画したところ参加者が集まったので実施した。印象もよかったので、今後も継続して島の山旅を行なおう。この島は、瀬戸内海では淡路島・小豆島に次ぐ面積を誇り、ミカンの産地としても有名だ。
 行程は文殊堂を出発地点に、文殊山・嘉納(かのう)山・源明(げんめい)山へ縦走して笛吹峠に下山。安下庄(あげのしょう)で1泊して、翌日は帯石(おびいし)観音から嵩(だけ)山に登る予定である。
 大同元(806)年の開山とされる文殊堂では、散り敷かれたイチョウの葉が見事で文殊山へ向かう道も紅葉が美しかった。頂上は360度の大パノラマ。これから登る山々が姿を見せていた。目標とする4座を、近年は「瀬戸内アルプス」と呼ぶらしい。道の保守と道標の整備がきちんとなされていた。植林が多いものの、自然林も見受けられる。コースは尾根の東面をトラバースすることが多い。途中には外敵侵入防止の土塁が残っていた。
 嘉納山で嵩山へつづく稜線が東に分かれる。露岩を降りると慶法院岩屋観音の標識があったので、西面に回り込んでトラバースぎみに降る。文殊堂とともに弘法大師ゆかりの地である。「四境の役」(幕末の長州藩と幕府軍の戦い)の戦没者供養塔が立つ旧源明峠から、登り返すと戦跡碑のある源明山に着く。野菊が多く咲いていた。象岩と掛(かけ)岩に寄り道して、傾いた光を受ける最後の眺めを楽しむ。
 観音が祀られた帯石(高さ=8m、周囲=27m)は、「南無阿弥陀佛」の名号が彫られ安産のお守りとして信仰されてきた。石段を登って周回し、亀石から大悲閣の前に出て古道を天狗岩へ向けて登る。墓地の一角には、寛文3(1663)年に台風で遭難した久留島主膳(村上水軍の子孫)の墓碑があり、折り返して急斜面を直登する。
 いったん道路に出たあと、眺めのよい天狗岩を経て再び道路へ。鳥居から岩屋権現とその奥ノ院に参拝する。コースは何本もあるが、もっとも整備された歩道を進むと山頂近くの東斜面に展望テラスが設置してあった。ゆらめく海面の光が印象的で、遠く四国の山なみと佐多岬半島を望むことができる。頂上では、前日に歩いた山々も確認した。上掲最後の写真は、参加された方が翌日に四国側から撮った屋代島である。美しい景観で、中央の嵩山が目立つ(2024.12.6〜12.7)。
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左=ノコンギク  右=ユウガギク
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リュウノウギク
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左=ツワブキ  右=野菊には花弁が淡紅色に変色するものがある
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