探山訪谷[Tanzan Report]
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 No.1002【行縢山】
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左=行縢神社の鳥居が立つ登山口  右=滝見橋から行縢ノ滝(矢筈ノ滝)を見上げる
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行縢ノ滝(矢筈ノ滝)
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雌岳への尾根から北西を望む(遠景左手は国見山。遠景中央が鬼ノ目山。背後の右側に大崩山が見える)
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左=行縢山(雄岳)  右=行縢山(雌岳頂上)
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雌岳から見た北東方向(中景中央は可愛岳=えのたけ。背後の左手は鏡山の山稜。右手は日向灘)
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左=行縢川上流(「県民の森」)  右=雄岳から雌岳(前景)を望む(中景左手は可愛岳)
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北岳から眺める日向灘・門川町方面(前景は雄岳)
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頂上から北西方向(最遠景左手は二上山など五ヶ瀬川流域の山々。遠景中央左に比叡山・稗ノ山の山稜)
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最遠景は四国の山なみ(可愛岳と雌岳の間に「南予アルプス」。雌岳の右側は今ノ山。右手は沖ノ島の妹背山)
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左=661m標高点を取り囲む岩壁  右=山麓の樹林
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行縢神社の参道(左手)と行縢山への登山道(右手)。背後は雄岳の岩壁
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行縢神社本殿(背後の岩場は661m標高点の尾根)
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左=夫婦杉  右=五ヶ瀬川の平野部から望む行縢山(遠景左=雄岳、遠景右=雌岳)
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 祝子(ほうり)川・五ヶ瀬川・大瀬川の河口に開けた延岡は、江戸時代中期から明治維新まで内藤氏の城下町であった。近現代は工業都市として知られる。その西郊に行縢(むかばき)山があり、日本武尊の伝承地である行縢神社が山麓に鎮座する。参道を通って雄岳までよい道がつづく。時間があるので、雌岳とつないで周回することにした。山容が「むかばき」に似ているのが山名の由来で、武士が騎馬遠行や狩猟の際に両足の覆いとした布帛(ふはく)や毛皮を表す。
 登山口から行縢ノ滝(矢筈ノ滝)へ向かう谷は、大きな岩が積み重なる間を水が流れる。水量はさほど多くなく、上流に落差70m以上の滝が懸かるとはとても想像できない。滝見橋でスラブを落下する景観を初めて目にした。離れているため、大きさを捉えにくい。左岸の道を折り返すと滝の真下に着いた。「日本の滝100選」のひとつが、見上げる青空から岩肌を伝って降り注ぐ。なにより、大きなスケールの周囲の岩場がすばらしい。
 雄岳の登山道に戻り、少し上部の小谷から雌岳へのコースに入る。急斜面には、かつて営まれた炭窯の跡が残っていた。尾根に登り着いた地点が661m標高点。樹木に閉ざされ、残念ながら展望は得られない。足元はわからないが、岩の擁壁で囲まれたピークである。露岩の目立つ尾根を「県民の森」の標識を経て自然林の雌岳に向かう。
 植林地を尾根から緩やかな谷に降り、東屋の建つ広場(「県民の森」)で行縢ノ滝(矢筈ノ滝)へ流れる谷と出合った。再び尾根に取り付き、雑木林を進むと北岳に登り着く。隣はほぼ同高度の雄岳である。いったん降って登り返すと山頂の一角だ。露岩が連続し、その先に二等三角点が設置してあった。北側は植林で遮られるものの、南側は海岸線もはっきり望める。遠く、四国の足摺岬方面が海上に浮かんでいた。
 メーンコースで雌岳との分岐まで戻り、再び滝に寄ってから神社へ下山する。養老2(718)年に紀州の熊野権現を勧請して社殿が建立されたとのこと。神木の夫婦杉とバクチの木が見事だ。参拝のあと、清々しい境内でゆっくり時間を過ごした。
 翌日は延岡城跡と今山大師を訪ねる。規模の大きな石垣の上部にある天守で日の出を迎え、城山の三等三角点や最後の藩主だった内藤政挙公の銅像をみた。また、今山大師の弘法大師像は高さが17mあり日本一らしい(2024.11.24)。
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左=城山の三等三角点(点名=城山)  右=内藤政挙公の銅像(城山公園)
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