三郡(みこおり)山は何鹿(いかるが)郡〔綾部市(上原)〕・天田(あまだ)郡〔福知山市(大原)〕・船井郡〔京丹波町(和知)〕にまたがる山で、綾部市側に「やまが歴史古道」が開かれている。山陰本線「山家」駅から岩根山行者堂を経て登頂し、大原峠から見峯(けんぶ)山行者堂を経て和木(わぎ)に下山するコースを歩いた。 前日から冬型の気圧配置になって、時雨模様のなかを出発。比良山系では今シーズン初めての冠雪が観測されたという。道標を確認して山手に向かうとよい道がつづく。ただ、岩の多い道で苔が濡れているため滑りやすい。分岐から東へ外れた平坦地に行者堂(上原)が建っていた〔細谷山(高ツンブリ)の標高=350m〕。元の道に戻って尾根を登ると、石仏のある三郡山への分岐だ。急坂をひと頑張りで山頂へ。自然林が広がる南側の尾根で昼食にする。 山頂から西へ降るとすぐに作業林道と出合い、437m標高点の先まで歩きやすい道を使う。古道は稜線にあるようで、標識が設置してあった。林道が北へ下る地点から稜線をたどる。399m標高点まで地形が複雑で、尾根筋を外さないよう慎重に進む。古道が再び明瞭になると405.6mの四等三角点へ着いた。 大原峠の北面には、西から作業林道がトラバースして達している。行き先がわからないので、峠道を忠実に下山した。標高320mの東側に行者堂(和木)があり、北側の眺望に恵まれる。説明によると、文久年間に大峯山の行者講があって行場巡りの修行を行なっていたらしい。よく踏まれた峠道を伝って、鳥居の建つ登り口に降り立つ。ここにも古い道標があった。秋葉神社の灯籠が立つ和木の集落を通り、山陰本線と由良川を渡って西原(にしばら)町のバス停に出た(2024.11.19)。 |